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雷雨の釜山を抜けてソウルへ 【世界旅行記002】

2012年7月15日(日) 韓国 釜山 → ソウル(新幹線 KTX)

韓国人は、日本人より無愛想かもしれない。街なかや電車のなかでは、とても冷たい。堂々と列に割り込んでくる。モノがぶつかってもなにも言わない。他の人が差している傘が、わたしの目に刺さりそうなこともあった。それでもなんとも思っておらず、強引に押しのけてくる。特に年配女性の態度は許しがたいものがある。どうも好きになれない。

とはいえ、しゃべってみると親切なことも多い。この「身内にだけ優しい」感覚は、日本人によく似ていると思う。接点のある人、知り合いだけがコミュニケーションの管轄内で、それ以外は全員モノとでも思っているふしがある。

わたしに最初から日本語で話しかけてくる韓国人は、ほとんどいない。やはり非常に似ている民族である。似ているからこそ、嫌だなあと思う気持ちも増すのかもしれない。自分を見ているような気になって、それが苛立ちになるのかもしれない。

今日は、雷雨の釜山を抜けてソウルへ。5時間かけて行く普通列車は満席だったので、倍の値段を払って半分の時間で着く新幹線を利用することにした。とはいえ、420キロ以上走っても54,400ウォン(4,000円弱)と安い。駅のロッテリアでバーガーセットを頼んだら、飲み物が自動的にコーラになった。まさかの選択権なし。

韓国の新幹線(KTX)は、改札もなければ車内での検札もない。
不正乗車する人がいないのか気になる。

今夜は日本語を話せるおばさんがやっているゲストハウスに宿泊。ソウル駅で電話したときは、えらいこわそうなおばさんだと感じたが、いざ着いてみると大歓迎してくれた。ここに2泊して、これから先の作戦をゆっくり考える予定だ。

2024年7月15日(月)のつぶやき
旅立って早々、冷たい韓国人に苛立っているわたしがいる。自分に近い存在こそ、ささいな違いが気になってしまうのは、人間の性かもしれない。家族や社員がその典型だ。身近な人ほど、相手の気持ちを考えずに「伝えなくてもわかるだろう」と思ってしまう。

わたしの会社では、今年度のインナースローガンに「言語化」を掲げた。これまでビジネスシーンで何度、「認識の齟齬」という言葉を耳にしたことか。日々起こる課題の大半は、「伝えたツモリ」「わかってるツモリ」から生じる。話し言葉では、あいまいなことが多い。きちんと言語化することで、自分の頭のなかを整理し、伝えたいことを相手に正しく伝えることができる。これを社員みんなで徹底していこうと約束した。

クリエイティブ業界の人間は、一般的にはコミュニケーションのプロだと認識されている。しかし、最近のわたしにとって「コミュニケーション」は、いちばんわからないことの人つだ。「わかったようでわかっていなかった」という表現が正しいかもしれない。会社でも家庭でも、日々ありとあらゆるコミュニケーションにつまづいている。

先日、小学3年生になる息子の学校公開に参加した。ふと教室に掲げられた学級目標を見て、わたしは驚いた。

3年2組学級目標
生活面「人の気持ちを考える」
学習面「相手に伝わるように発言する」

8歳の息子と41歳のわたしは、同じ目標を掲げて毎日を生きている。いつか、人類がわかりあえる日は訪れるのだろうか。

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Travelife Log 2012-2013
世界一周の旅に出てから12年。十二支ひとまわりの節目を迎えた今年、当時の冒険や感動をみなさんに共有したいという思いから、過去のブログを再発信することにしました。12年前の今日、わたしはどんな場所にいて、何を感じていたのか? リアルタイムで今日のつぶやきを記しながら、タイムレスな旅の一コマをお届けします。

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