見出し画像

一日一回はさわる

触覚と味覚

人間の5感の内、視覚や聴覚に比べて触覚や味覚、嗅覚は意識して表現される事が少ないものです。彫刻や木工作品を作る時、私は目を閉じて作品を両手でさわりながら寝ます。すると手の感触からこの後どう彫ってほしいのか、どんな色を塗ればいいのか等を作品が訴えてきます。

一日一回はさわる

ものをいつくしみ、自分もいつくしむ。これは毎日の暮らしをいつくしむ事です。そして、いつくしむ方法は一日一回さわる事です。ごく単純ですが、とても大事な事だと思います。さわれば、その彫刻や木工作品の状態が分かります。歪んでいたら修正し、傷がついていたら補修し、新しいアイテムを付け加える事もできます。

服や靴等、身の周りのもので全く変わりなくきれいな既製品でも、さわるのと、さわらないのでは大きな差が出てきます。さわったことであたかも命の息が吹きかかったかの如くそのものが少し元気になります。

逆に言えば、誰にも触れられず、置き去りにされたものは、やがて生気を失います。その意味では服や靴も少ししか持たない方が良いでしょう。選び抜いた物をほんの少し持つのであれば、毎日さわる事ができます。さわる事は点検でもあります。自分の手足や髪といった細部も物と同じように一日一回きちんとさわり、点検し、健やかかどうか確かめましょう。

半年間の入院中は体が痛かった事もあり、病院に持参したアイテムでも触る気力が欠けていました。入院中は杖を常用していて歩行サポート以外にもベッドから動かずにカーテンの開け閉めや手の届かない所にある電灯のスイッチを動かすのに使って便利だと思っていました。帰宅後、一番に木工で自分用のオリジナルの杖を作りました。もう歩行サポートは要りませんが、今でもベッドの横に置いて便利に使っています。

同時に帰宅後、自分の所有物が多すぎる事にも気付きました。この一年触っていない物が有ったら整理する事を考えてみましょう。自分が天国に行く時には不要な物がたくさん残らない様に今から整理しておくことが肝要かと思います。 

味覚・嗅覚について

私達人間も異性を確認する時は味覚や嗅覚を多いに使いますが、子犬のステファンは好奇心旺盛で何でも口にくわえて玩具にします。今後、散歩に外出したら拾い食べはに注意しなければなりませんが、彼なりに味で様々な物体の特徴を確かめているのでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?