いい仕事とは
個人として、会社として『いい仕事』とはどういう事でしょう。会社やお店を運営していく上で基本的な事と思いますのでまとめてみました。
いい仕事
『いい仕事』の定義は一つ目にはお客様に喜ばれる事。二つ目には働く周りの仲間たちが喜ぶ事。3つ目は工夫です。お客様が喜んで、会社の皆も喜ぶ、そしてそれを速くやる為の工夫を重ねていく。それが最上の良い仕事です。
仕事では誰もがそれぞれ『一隅を照らす』存在です。『一隅を照らす』という志が仕事全体を明るくして、お客様や働く仲間の喜びを作り出します。更に、その志を元にサービスや商品が社会に受け入れられ、喜ばれるように具現化します。そして、仕事に関わる人に喜んでもらえる事が至上の喜びになります。
その為にはお客様志向の小さな行動も大事です。例えば電話を早く取る。それだけでもお客様はひとつの安心を感じて下さいます。意識が高まるのは大事ですが、その前に行動が必要です。例えば武道や華道など、伝統的な習い事は型から入ります。意識から入るものはありません。我々凡人は小さな行動を積み重ねる事で、自然に意識は高まっていきます。
小さな事をきちんとやる。まずそれだけでいいのです。社員の意識教育から入って成功した会社はありません。始めに変えなければいけないのは行動です。小さな行動ができる会社の社員はキビキビと動き生き生きしています。そのような会社は成長します。
頭で考えてばかりいる人は後ろ向きで、できない理由を言いがちです。お客様は理屈を求めている分けではありません。意識よりも行動を変える事が先決です。
誠意
誠意や真心から出た言葉や行動はそれ自体が尊く、相手の心を打ちます。コミュニケーションは『意味』と『意識』の両方が揃っていないとうまくできません。特に意識を伝える事が必要です。意味をうまく伝える事は必要ですが、意味だけならメールでも伝えられます。
人を行動させるのは、意識からの反応。つまり、心が動く事です。それには真心や誠意が必要です。例えば経営会議をするとしたら、戦略目標や売り上げ目標を検討する事は大事ですが、そのベースにある働く意義や働く人の幸せひいては社会貢献などが伝わっていないと結局業績は上がりません。
上手くいかない会社は目先の事ばかり考えます。それはそれで仕方ない場合もありますが、働く意義が明確でないと仕事への意識や意欲は高まりません。組織の本質は意識の共有です。リーダーが本心からそれを信じ、真心と誠意のこもった言葉で働く人に伝える事が大切です。そのベースは先ずリーダーが正しい信念を持つ事です。
親切
『~してほしい』というのは意味の伝達です。普段から意識が通じている相手なら喜んでやってくれるものです。しかし意識が通じていないと、同じ事を言っているのに、なかなかやってくれなかったり、もしくは相手が『なんで、そんな事しなくてはならない?』と嫌な気持ちになります。
何か見返りを求めるような不純な動機がなければ、親切をすると多くの人から自然に好かれます。でも動機が不純では逆効果です。人が立派かどうかを見極めるにはまず言っている内容、そしてその原点が何であるかを見極めることです。原点がしっかりしている人は利己的な見返りを求めません。無償の親切を周囲に注いでくれます。
『動機善なりや、私心なかりしか』とは稲森和夫さんの教えです。
値下げ
安く売ると確かにお客様からは喜ばれます。しかしそれでは事業が立ち行かなくなり最終的にはお客様に迷惑をかける事になります。お客様が進んで高くてもお金を払ってくれる他社と差別化された良い商品やサービスを提供できる事が大事です。価格を含めてお客様から見た価値をどう高めていくかが大事です。
いい仕事をしたら結果として売り上げが出ます。工夫をすれば利益が出ます。売り上げや利益はいい仕事をした評価なのです。そしてよい仕事をして結果が出ると働いていて楽しいし、給料も上がるし、株主や経営者そしてお客様へ還元できます。
いい仕事とは結局、付加価値を増やす事です。それにより、儲けは後からついてきます。