楽観主義
今年の正月に化膿性骨髄炎で入院していた夜、病院の天井を見ながら考えた。『人は必ず死ぬ。そしてその死はいつ来るか分からない』これは40歳の時に脱サラをして、今の会社を始める前にも思った事です。
迷ったらやってみる
何もしなければ失敗したと感じる事はありません。何かをするから失敗の可能性が出てくるわけです。私達はいつも『失敗の可能性』に不安を感じています。失敗を恐れているので『失敗さえしなければうまくいく』と考えて、少しでもリスクを取らないようになってしまっているのです。
考えてみると人生で一番つまらない生き方は失敗が少ない生き方です。例えば100の事に挑戦して色々失敗する人生と、何も挑戦せず、それゆえにあまり失敗しなかった人生とではどちらが面白い人生になるかと言えば、前者でしょう。色々挑戦していたら、失敗する事もありますが、うまくいった事もたくさんあるはずです。その意味では『何もしない事が人生最大のリスク』という事です。
失敗したくないから『挑戦しない』という生き方を選びがちなのは、恐らく多くの人が『失敗は悪い経験だから、しない方がいい』と思っているからではないでしょうか。しかし、視点を変えてみると、成功も失敗も全て同じ『経験』です。全てが同じ経験になると考えれば、『成功もよし、失敗もよし、どちらも楽しんだ方が良いかな』という感覚になれると思います。
そして、『どちらに転んでもいいから、とにかくやってみよう』と思える事がだいじなのではないでしょうか。特に新しい事を始める時は失敗する可能性が高いわけです。うまくいかない可能性の方が高くても、それをやり遂げようとする情熱のある人はやはりうまくいきます。
『何かよく分からないけど、うまくいくだろう』私の場合、この前提で出たとこ勝負というか、そこからうまくいく方法を考えているように思います。何か新しい事を始める時は、あまり細かく計算し過ぎない事』『やっぱり、うまく行きそうにない』と考えない事です。
なぜなら、スタート時点ではお金や人脈が無かったり、ノウハウが足りなかったりするのは当然だからです。それよりも『やり遂げよう』という情熱があるかどうか、ワクワクしているかどうか。情熱があって、ワクワクしてやっていると、その内にお金を出してくれる人や協力してくれる人が現れたり、得意先を紹介してくれる人が出てきたりします。
するとその内に、応援してくれる人たちや、お金、売り上げもついてきます。今の状態ではうまく行かない事も、続けていけば成功の確率が上がっていく事も大いにあります。
ワクワクして、自然と情熱的になってしまう事を見つけましょう。すると情熱が伝染して、周りの人も巻き込まれていきます。
イスラムの諺に『楽観主義は神が与えてくれたもの、悲観主義は人間の頭が作り出したもの』というのがあります。『悪い事があれば次には良い事がある』というのは、いわば自然の摂理のようなものです。それは自然の成り行きです。人生は初めからそのように出来上がっています。ですから、たとえ悪い事があっても悲観的になる事はありません。次はいい事が起こるのですから、楽観的でいる事が大切なのです。
一方で『この先ずっと悪い事ばかりが起こるに違いない』という悲観的な考え方は自分でそう思い込んでいるに過ぎないのです。いわば頭の中で作り上げた考えに近いものです。その事をこのイスラム教の諺は『悲観主義は人間の頭が作り出したもの』と言い表したのです。
何か悪い事が起こって心が動揺してしまった時、人は得てしてこの『悲観的な思い込み』にはまり易い。その時はまずは『私の人生は今後も悪い事ばかりだ』という思いは自分の思い込みに過ぎないと気づく事が大切です。それに気付くことで思い込みから脱却できます。
つまり『悪い事ばかりは続かない。次には良い事が起こる』と、考え方を修正する事ができます。そうすれば心の動揺もおさまり、前向きな気持ちで生きていけます。
コロナ禍を乗り切る為にも大切な考えです。