感じのいい人
別にたのしい話をしている分けでもないのに、なんとなくその人との会話が楽しかったり取引先との交渉なのに『この人となら話がスムーズに進みそうだ』と感じる事があります。特別好きという訳でもないのに会話自体が心地良く、なぜかしら『また会いたい』と思ってしまうような人があなたの周りに居ませんか?
そう思われるような人は『感じのいい人』です。あなたが話す事をよく聞いてくれて思わずもっと喋りたくなる好感度の高い人物です。
ミラーリング
それではどうしたら『感じのいい人』と思ってもらえるのだろう? その答えは単純で相手の言葉や姿勢、身振り手振りをそのまま真似してみるだけでいい。これを心理学ではミラーリングと言います。
ミラーリングをすると会話は円滑に進み、相手に対する好感度は増します。つまり、自分と同じ言葉を繰り返されただけで、あるいは自分と同じ動作を真似されただけで何となく気分が良くなり相手の事を好きになります。
『感じのいい人』になりたければ、ミラーリングを使って相手に同調してみる事です。言葉をミラーリングされると相手は自分の説明能力に満足します。また動作をミラーリングされると理解してもらえたと感じ、何となく気分が良くなります。
相槌
『最近、写真に凝ってましてね』という話に対して、ただ『そうですか』と返しただけでは相手は積極的に話を続ける気分にはなりません。そこで会話が途切れてしまうかも知れません。そこで『そうですか、それで┅』と相槌が入れば話は次に進みます。『主にどんなものをお撮りですか?』『カメラは何をお使いですか?』など質問すれば会話は弾みます。
相槌や返事は何か一言だけ付け加えると印象がとても変わります。肯定の『はい』ひとつでも『はい、そう思います』の方が積極的な賛意が感じられますし、承認の『はい』の場合でも『はい、かしこまりました』『はい、承知しました』できれば更に『そのように致します』『いついつまでに仕上げておきます』といった言葉が加われば更に気持ちのいいやり取りが交せます。
とは言え相槌は言葉を多くすればいいというものでもありません。話をしているのはあくまで相手ですから、相手が話を続け易いようにタイミングや長さ、頻度を考えて相槌を挟まないとかえって話しづらくさせてしまったり、話の腰を折ってしまう事にもなりかねません。
最もいけないのが相手の話を取ってしまうような対応です。『カメラが好きなのです』という話を『実は私もそうだったんですが、今はビデオにはまっています。やはり動く絵は一味違いますね。あなたもビデオになさったら?』等と言ったのでは相手の趣味の話はどこかに消し飛んでしまいます。
先ず相手の言葉を『なるほど』『そうですか』などと受け止め『ですけど』と反論したいところを少し我慢して『それで┅?』と相手の発言を更に促すのが基本です。こうして相手が気持ちよく話し終える事ができれば、その後の会話は和やかにすすむでしょう。
ビルクリントン
近頃のTVニュースを見ていますと、国家元首でも随分印象の悪い人がかなり居ますが、誰かと一緒に居る時に、その人がその場で一番重要でただ一人の人間だと思っているように感じさせる能力を持つ人はすごい人です。
米国の元大統領ビルクリントンはこの点においてすごく優れていると言われています。彼に挨拶しようと行列にならんで初めて会うような時でも個人的に一対一で接している時でも彼は相手についてポジティブな事を言うようにしていたそうです。それも大げさに言うのではなくて、そこにいる皆に分かるように言うそうです。
つまり彼はあなたの事をあなたに自慢するのです。それは相手に取って嬉しくなる話です。誰かがあなたのすばらしさをあなたの周りにいる人にも聞こえるように話してくれたらどう感じるかを想像してみて下さい。すごくいいですよね。心からその人の為に何かをしたくなるのではないでしょうか。
誰でも異性との初デートで気に入られたいと思う時などはこのテクニックを使っているはずです。物凄い人というのは、これをいつもやっているところです。それも相手がベルボーイであろうが国家元首であろうが同じように接していたそうです。相手のランクをABCに区別しないで、誰とでも同じように接します。そのうち誰もがそれに気付くようになります。
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