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自己肯定感とは“ありのままの自分”を認める力

先日、元メジャーリーガーのイチロー氏が自己肯定感について語っている動画を見ました。ご存じのとおりイチロー氏は、多くの人からリスペクトされているレジェンドの1人です。絶大な支持と強い影響力を兼ね備えていて、今まで数々の名言を残しています。僕もイチロー氏の言葉に、何度も勇気やアイデアをいただいてきました。

しかし、自己肯定感について語った動画でのイチロー氏の発言に僕は違和感を覚えたのです。彼はあくまでも自分のイメージであると前置きしたうえで「僕にとっては気持ち悪い言葉です」と述べていました。続けて「僕は、自分を肯定するのはものすごく抵抗があります」とも語っています。イチロー氏は「自分はやったことややろうとしていることに。常に疑問符を付けている」と語りました。その感覚は僕も非常によくわかり、共感します。僕自身も、いつも自問自答を繰り返しているからです。そして、自己肯定感が強い人について「ストレスフリーで楽しそうに仕事してるって感じ」だと語り、「 いいなって思うけど、その人たちは人としての厚みが生まれるんだろうか」と疑問を投げかけていました。

さらに、「自己肯定感の強い人たちは、明かにダメなのに否定されない」「自分でも振り返らない、良いことしか考えない。第三者からも厳しい言葉を言われない」「人間は基本的に弱い生き物なので堕落すると思う」との考えを述べています。そして「自己肯定感が強い人というのは、自分が偉いと思う最悪というか魅力的じゃない人が生まれるんじゃないかと思います」と続けました。

イチロー氏の言うことは、とてもよくわかります。人間は誰でもよいところと悪いところがあるから、完璧な人間は1人もいません。しかし自分のよくないところに目を向けず、なんでも自分のよいように解釈している人は成長も進歩もないと思っています。でも、それは自己肯定感が高い人ではなく、「なんでも自分に都合よく考える人」なのではないでしょうか。

イチロー、“自己肯定感”は「僕にとっては気持ち悪い言葉」「それって…」 | マイナビニュース (mynavi.jp)

あくまでも「自己肯定感」という言葉の解釈の違いです。僕の解釈が正しいと言っているわけではありません。

僕が思う自己肯定感とは、「ありのままの自分を認める(肯定する)力」があることだと思います。自分のよいところはもちろん、ダメなところも自分だと認め、受けとめ、そこから立ち上がり努力できる力を持った人が「自己肯定感の高い人」だと考えます。


話は変わりますが、槇原敬之さんの『MILK』という曲をご存知でしょうか。1993年に発表したアルバム『SELF PORTRAIT』に収録された曲です。僕はこの曲が大好きで、リリースされてから31年間、ことあるごとにこの曲に励まされたり癒されたり力や勇気をもらってきました。

この曲の歌詞の解釈も人によって異なるでしょう。僕は、この曲を「自己肯定感を失った主人公が、大切な人の力を借りて自己肯定感を取り戻す歌」だと解釈しています。

歌詞の中に
「やっぱり僕は僕だから ダメな自分も好きにならなくちゃ」
という一節があります。
この言葉こそ、自己肯定感を端的に表した言葉だと僕は思うのです。

MILK 槇原敬之 歌詞付 (youtube.com)

誰の中にもダメな自分がいます。でも、それも自分自身だから、認めたり受けとめたりしなくてはならない。そして、認めて受けとめるだけではなくて、そこから自分のダメな部分を克服するためにまた一歩一歩歩いて行ける力。
それが僕の考える自己肯定感です。

僕はずっと、自分は自己肯定感があまり高くないと思って生きてきました。しかし今は、自己肯定感は低くないと言えます。僕はあきらめが悪い人間です。ダメな自分をあきらめずに、これからも生きていこうと思います。

あなたの思う「自己肯定感」について、よかったら聞かせてください。

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