まずは、自分を満たしましょう(1)~人に尽くしてばかりのあなたへ
オフィス・アンサンブル(福岡市)のカウンセラー、キャリアコンサルタントの安藤洋章です。
小さい頃からこう言われて育った人は多いはずです。
「人のためになりなさい」
「人のお役に立ちなさい」
まさに正論です。これに異を唱える人はいないでしょう。
社会の一員として、利己的ではない生き方で社会に貢献できます。
しかし。私はここで、敢えて「しかし」と言いたいのです。
そして、「まずは、自分ですよ」と伝えたいのです。
自分のことは後回しにして、あるいは自分のことは顧みないで、家族や他人のために、あるいは職場の上司、同僚、後輩のために、ひたすら尽くす人がいます。
この「ひたすら尽くす人」は、特に女性に多くみられます。そして、本人も、こうした生き方に疑問を持っていません。
でも、心の中ではモヤモヤが膨らんでしまいます。
どうしてでしょうか?
答えは、「自分がない」からです。
「私は、なんのために生きているの」
「私は、何をやりたいの」
自分がない生活をしてきたために、こうした疑問に答えられません。
やがて虚無感に覆われ、気力を失っていきます。
「自分軸」ではなく、「他人軸」で生きてしまっているのです。
他人のためになるのは素晴らしいことです。
でもそれは、まず自分が満たされてからです。
自分というコップが満たされ、そこから自然と水が溢れ出し、周囲を潤すのが最善です。
自分というコップの水が少ないことに気付かず、人に配ってばかりいると、水はなくなってコップは空になってしまいます。
そうなると、「人に与えられない自分はダメだ」
「人の役に立てない自分は、存在しても意味がない」
という自己否定・卑下の感情やに囚われてしまいます。
まずは自分が満たされること。
自分に尽くして、人にも尽くす。これが、長く人のために役立てるコツだと思うのです。
そして、あなたが役に立ちたいと今、願っている人に対しては、「私を満たすまで待っててね」と自分に声をかけておきましょう。(続く)
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