ドゥルーズ「差異と反復」 解説と批判 続壺齋閑話 より
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1) 同一物の反復では、新しいものは何ら生まれないが、差異の反復においては、反復のたびに新しいものが創造される。 つまりドゥルーズの思想は、差異と反復に新しい意味を持たせることで、同一物についての伝統的な考えに風穴をこじ開け、同一性の存立根拠を破壊することを目指したものなのである。
2) 差異(さい)とは、ある物において、他の物と異なる(比べてみて同一ではないこと)点、すなわち、ある観点で同一の特徴を持つ事物の間にある自己を区別する別の特徴のことである。 類概念の中に区別を立てるときの差異を種差といい、スコラ哲学では差異を種差に基づく種的差異と同一種において個物を互いに区別する個的差異の二つに分類した。