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「自分らしくなる」ことにおける恐ろしいリスクの話

私の机の上には
こんなものが飾ってある。

書家をしている友人に
書いてもらった小さなキャンバス。

ネイチャー理論で伝えていることは、
生まれながらに持っている特性を知り、
それに素直に、正直に生きていこう、
ということなので、
私のオリジナル曲「未来にエール」に
この言葉を歌詞として書いたのだ。

しかし、だ。

本当の自分で生きる、とか、
自分らしく生きる、というと
すごく前向きなメッセージである一方、
実はそう平和な話でもない。

多くの人が、本当の自分を
知らないままに生きていて、
好きでもない仕事をしていたり、
うわべだけの人付き合いをしたりして、
それを「人生こんなもんだ」と
思いながら生きていたりする。

私も公務員時代はそうだった。
仕事なんて「好き」でやるもんじゃない!
嫌なことを我慢しているのと
引き換えに給料もらってるんだ!
って、本当に信じてた。

だけど、その歪みは体に表れて
病気のデパートみたいになっちゃって、
これはもうダメだ、となったとき、
仕事も辞めて離婚もして、
まあ、とにかく酷かった。

だけど、そこから12年経った今は
極めて「自分らしい」状態だし、
いつも「本当の自分」で生きている、
という実感があって、
何より健康で、毎日笑っている。

問題はその「どん底」状態のときの話。

つまり、本当の自分をわかってなくて、
自分らしくない状態の時に
選んだ職業やパートナーとの生活は、
その人が本当の自分を取り戻し、
自分らしい生き方にシフトした時、
かなりの確率で「破綻」してしまうのだ。

仕事を辞める恐怖や
今のパートナーと破局する恐怖は
なかなかなものだ。

特に、パートナーとの別れは
精神的にもダメージが大きい。
相手がモラハラな人物で、
我慢して生活している、というならまだしも、
人並みに幸せな生活が成立していて、
まともな相手である場合は、
積極的に別れたいとは思わないはずだから。

もし、自分が変化したら、
この相手とは別れることになる、
と、深層心理で思っている間は、
「自分らしく」だの「本当の自分」だの
どんなに言ってても
結局は頭で考えているだけで、
肚の底の本音ではないので、
全然、何も変わらない。

今持っているものを
すべて手放しても構わない、
そう思った時に、初めて
「本当の自分で生きる」が
実現するのかもしれないな、と思う。
(実際には全部手放さなくても
 ちゃんと実現することだってあるけど)

そして、生まれたまま、ありのままの自分に
回帰しようとしたとき、
もし、そこに寄り添って
一緒に変化してくれるパートナーがいたなら、
きっと、その相手こそが
「運命の人」ってことなのかもしれないね。

でも、そんな大きなリスクを背負ってでも、
やっぱり、本当の自分で生きる人生は、
何物にも代え難い素晴らしいものだよ。

これもまた伝わりにくいなあと思うのは
「体験しないとわからない」
っていう性質のものだから。

2025年のテーマは、
この伝わりにくさを超えて、
そして、多くのリスクを超えて、
「本当の自分で生きる」人を
増やしていくことだと思っている。




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