【ゲーム感想】キャサリン 無印
ちょっと大人なパズルアクションゲーム
キャサリン PS3版の感想です。
結婚,浮気をフォーカスした大人の日常アドベンチャー+立方体を並べて階段を作りキャラを昇らせるパズルゲーム
30代のリアルな大人の焦燥や恋愛観をシミュレートできるアドベンチャー
と主人公が毎晩みる悪夢をがパズルゲームとなっている。
パズルゲームは独特なシステムで中毒性が高く完成度は素晴らしかった。
・若干の思考力と反射神経で乗り越える爽快感のあるパズルアクション
本作の売りは浮気をテーマとしたアドベンチャーパートだ。
それはパッケージやプロモーション映像をみれば一発で判断できる。
個人的にもこのアドベンチャーパートを期待してプレイした。
しかし終わって振り返ってみるとアドベンチャーパートよりもパズルパートの方が面白く印象に残っている。
プレイ体験として本作と最も近いと感じたパズルゲームはテトリスだ。（システムは全然違うよ）
つまり思考力よりも反射神経が求められるタイプのパズルゲームだった。
本作は細かいテクニックもあるが、基本的にブロックを押して階段を作って昇るというシンプルなもので、
時間とともに足場は消えていくためブロックをいかに早く積んで階段を作って昇れるかに集中する。
ブロックにはトラップがありランダム要素も少なからず存在するため考える前にとにかく手を動かして上に昇ることで攻略できることが多かった。
ちなみに難易度はEASYでプレイした。難易度が上がれば思考力を必要とするゲームになると思う。
なお、名誉のために書いておくが「まずはEASYでプレイしなさい」と
ゲーム側から提示されたので選択したわけであって
決してビビってEASYを選択したわけではない。
でも個人的にはちょうどいい難易度だった💦
・プリレンダのグラフィック表現が現行機と遜色なし
2011年はPS3 も後期に差し掛かっており開発にも慣れているためか
本作のグラフィック表現のレベルが高い。
PS3とPS4のグラフィック表現において最も差が分かりやすいのキャラの表情だと思う。
本作は現行機と遜色ないレベルでキャラの表情が表現されていた。
なので単純にグラフィックには感動したし、物語に引き込まれた。👍
・真剣な展開に水を差すおバカな敵役
パズルパートは非常に楽しめたがアドベンチャーパートはいまいちだ。
ゲーム冒頭で主人公が本命の彼女から突然妊娠をしたことを伝えられる。
その伝え方も非常に生々しく、その後の会話も今後はタバコはやめてだの無駄使いはやめてだの急に結婚や子供を意識したことを言われる。
私含め現代の社会人が抱える悩みや迷いを包み隠さず描写しているシーンはとても良かった。
ただし後半で一気にオカルトっぽい展開になる。
正直色々と強引な展開だったのでそれを無理やり収束させるためにいれたアイディアにも感じたが、細かいことは気にせず主人公の行く末には興味があった。
本作で最も嫌だったのはオカルト超展開であれ真面目なシーンに水を差す黒幕（バーのマスター）の存在だった。
本作の黒幕は人類を増やすことが目的の神のような存在であり、
結婚する気のない主人公とその彼女の間に悪魔であるキャサリン（金髪）を送り込み二人を破局させようとする。
これは色々と突っ込みどころはあるが一応の理屈は通っている。
人生の大切な時間をお互い無駄に消費するなってことでしょ？
そしてラスト二人の女性の間で気持ちが揺れていた主人公が決意を固め
その黒幕に対して抗う熱い展開となる。ここはベタながら好きな展開だ。
人の恋愛の結末を勝手に決めつけて破局させた黒幕と対峙する真剣シーン
だが、ここでの黒幕のセルフがとにかくふざけている。急に意味もなくオネエ言葉っぽくなったり語尾を伸ばしたりする。
黒幕にも信念があったのにそれを台無しにしてしまった。
（声優さんは悪くないと思う）
最期倒したときも「ぐわぁ～～んや～ら～れ～た～」みたいな。
文章では表現しづらいがとにかくバカゲーの敵みたいな演出だった。
ラストがそんな展開だったのでとてもシラケた。
思わずプレイ中にため息が出るくらいがっかりした。
総評
クリアまでのボリューム感はベストでした。
10時間程度で終わって腹八分目という感覚です。
パズルゲームとしてはアイディアも面白くその完成度も高い。
操作感もおおむね良い
もしパズルゲームとして売り出されていたらコアなゲーマーたちにもプレイされてもう少し違った評価のゲームになっていたかも
登場キャラもこのタイプのゲームであるにもかかわらずテンプレ感もなく個性的でデザインも媚びた感じもなく良かったです。
アドベンチャーパートもただシナリオを読み進めるだけではなく、
主人公を操作しバーの中を自由に歩き回ってお客とお話ができたりする部分はパズルの息抜きとしても非常に良かった。
シナリオは好き嫌いが分かれると思います。
浮気をテーマにしているので個性はあるのですが展開は想像の域を出ません。ゼロ年代の月9ドラマのような内容でラストはオカルトでした。