
今日から使えるキュビスム 「君の部屋、ものが散らばりすぎてて、まるでキュビスムの作品みたいだね。」
今日から使えるキュビスム
自分の部屋を見て、あまりに散らかっているので友人はついこう言ってしまうかもしれません。
「君の部屋、ものが散らばりすぎてて、まるでキュビスムの作品みたいだね。」
これを聞いて「キュビスムって何だっけ?」と考え込んでしまう人もいると思います。なんとなく聞いたことはあるけど、あまり意味が分かってない言葉。キュビスムという言葉に少しだけ慣れ親しむことで日常におけるキュビスムに慣れ親しみましょう。
キュビスムって何?
キュビスムは、20世紀初頭にピカソやブラックが作り出した芸術のスタイルです。それまでの絵画は物をそのままの形で描いていましたが、キュビスムでは物をいろいろな角度から分解して、パズルのように再構築して描きます。
たとえば、ピカソの『アビニョンの娘たち』では、人物がまるでバラバラのパーツに分解されて描かれています。この新しい視点の表現が、当時の人々にとってはとても斬新で衝撃的でした。

キュビスムの歴史
キュビスムは、1907年頃に始まりました。そのきっかけはピカソの『アビニョンの娘たち』とされています。その後、ジョルジュ・ブラックとピカソは一緒にキュビスムを発展させ、風景画や静物画をさまざまな視点から描く方法を試みました。
キュビスムは、物をいろんな角度から見て分解し、再構築するスタイルです。最初は細かく分けて描く方法が中心でしたが、後には色や形を組み合わせて表現するようになりました。
ピカソやブラックがキュビスムを生み出した理由は、従来の絵画表現では限界があると感じ、より複雑で多面的な現実を捉えたいという願いがあったからです。19世紀末には写真技術が発展し、写実的な絵画の価値が相対的に薄れていきました。そのため、彼らは写真では表現できない新しい価値を模索するようになりました。
日常会話での使い方
キュビスムの本質は、「一つのものを多面的に見る」ことです。この考え方を日常会話に取り入れると、少し会話にスパイスを加えることができます。
例えば、記事冒頭のように、友達の部屋が散らかっているのを見てこう言うことができます
「君の部屋、ものが散らばりすぎてて、まるでキュビスムの作品みたいだね。」
もしかしたら「なにそれ」と言われるかもしれません。
「ああ、ピカソの絵みたいに、一回バラバラにしてから適当に組み立て直した感じかな」
とちょっと説明っぽく返すことで、少し鼻につくけど教養ある返しができます。
また、料理の盛り付けが独創的すぎるときに、
「これ、キュビスムの作品みたいなご飯だね。」
と言うことで、そのユニークさを軽くいじることもできます。
日常の中でキュビスムを探してみよう
キュビスムの視点を持つと、普段の生活が少しだけ特別に見えてきます。散らかった机や独特なデザインのインテリア、複雑な人間関係なども、キュビスム的な視点で楽しむことができます。
「これはピカソが描きそうだな」と思う瞬間を探してみるのも面白いかもしれません。美術館で作品を鑑賞するのも良いですが、身近なものにキュビスムを感じて日常会話で使っていくこともできます。教養ある日常会話をしていくことでキュビスム的センスを養っていきましょう。