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無農薬・無化学肥料を考える

僕は玄米を買う時や野菜などを買う時になるべく無農薬・無化学肥料のものを選んで購入しています。

数日前にふと考えました。

「全ての農家が無農薬になったら全ての人が満足するのか?」と・・・。

市場の原理としては、消費者が無農薬・無化学肥料のみを選んで購入する事で、これらを使用している農作物が売れなくなる。

結果として無農薬・無化学肥料に市場は進んでいく。

これが理想の未来です。

でも実際はそう簡単にはいかない様です。

カナダの研究者、バーツラフ・スミルによると「もし化学肥料を一切使わないならば、地球は30~40億人しか養えないだろう」と試算している。

世界の人口は現在78億人だから、約半分しか養えない。餓死者を出さずに済ませるには、当面、化学肥料に頼らざるを得ない。

これが今の現実の様です。

まぁあくまでも研究者の意見なので実際にはどうか疑問だけど、植物の窒素固定ちっそこていのことを考えるとあながち間違いでもない気がする。

空気中には窒素が体積割合の78%も含まれていますが、植物は窒素を二酸化炭素のようにそのまま取り込んで利用することができません。

例外として、マメ科の植物の多くは根粒菌と共生していて、空気中の窒素をアンモニアに変える能力があります。

この、空気中の窒素を動植物が利用できるように変えることを「窒素固定」といいます。

窒素固定をおこなう植物の代表がマメ科植物です。

通常、植物はアンモニア態窒素もしくは硝酸態窒素の状態で窒素を取り込みます。

そのままでは大量にある窒素は利用できない。

無農薬・無化学肥料で作れる作物には限界がある。

世界中の人口をこれでまかなうなんて到底無理な事だと思うんです。

意識の高い人のみが、その恩恵に預かっているならいいが、農薬や化学肥料を使う事が悪ではないのを知っておいた方が良い。

健康に意識が行きすぎてしまうと、無農薬・無化学肥料でない農家を批判する様な人も現れる。

自分が利用して満足しているレベルであればいいが、農薬や化学肥料を使用している農家が多くの人々の食生活を支えている事も事実です。

科学的に窒素固定をすることで人への被害がある事も事実です。

でも、多くの無農薬・無化学肥料の作物を好んで買っている人も普通にミネラルウォーターなどを飲んでいる。

水道水を飲料水にするのが危険だからと、ミネラルウォーターを買って飲んでいる人が沢山いますよね?

農薬や化学肥料を避けていてもミネラルウォーター飲んでたら同じなの分かりますか?

だってミネラルウォーターの中の硝酸態窒素を知らずに飲んでるから。

過去に様々なメーカーから発売されているお水の硝酸態窒素を調べた事がありますが、安全なレベルの物ってかなり少ないです。

こうやって考えると、有機JAS認定されている物にこだわっている事自体も悪あがきなのかと思ってしまったんです。

いろんな立場の農家さんがいて、いろんな感覚の消費者さんがいる。

今の時代はそれぞれの立場の人が自分で選べる状況を作ってあげる事が大切なんだと思います。

でもやっぱり子供たちの給食には、有機JASの農作物をモリモリと食べさせてあげたいって思うのは本音ですが・・・。

健康フェチな僕の頭によぎった独り言でした・・・。




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