祖父江のイチョウはちょっと違う
日曜日の午後、ヒマだった。特に目的もなく、とりあえず自転車を西に走らせた。紅葉は終わり、落葉樹の葉もほとんどが落ちていたが、イチョウだけは見事に黄葉していた。
「そうだ! 祖父江町に行ってみよう」
祖父江町は愛知県の町。かつては独立した町村だったが、2005年に隣接する稲沢市に編入された。お世辞にも有名とは言えない祖父江町だが、実は銀杏の生産量は日本一を誇っている。
祖父江町には、伊吹山からの季節風が吹く。
もちろん伊吹おろしは祖父江町だけでなく、名古屋を含む濃尾平野全体に吹くのであるが、この地域では古くから防風林としてイチョウが植えられていた。そして100年程前からは、食用の銀杏としての生産に力を入れるようになったそうだ。
イチョウと言えば、普通は街路樹で見られるような背の高い木をイメージするが、
祖父江町のイチョウはちょっと違う。低木なのだ。
高いと収穫が難しいので、剪定や接ぎ木することによって枝を横へ広げている。
11月下旬〜12月上旬にかけて、祖父江町は黄葉色に染まる。
2020年、2021年は中止となったが、この時期にはイチョウ黄葉まつりも開催され、多くの人が訪れる。
イチョウの絨毯が美しい。
個人的なお気に入りは、名鉄電車の赤色とのコントラスト。
少々食べ過ぎた昼食の後、数時間のサイクリングは程良い運動であった。
帰り道、柿も美味しそうだった。