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記憶と記録の時差
GAのジェフリー・バワを購入。バワの2つの自邸。3月に訪れた記憶と照合しながらページをめくっていると不思議な感覚にとらわれる。
それはおそらく、この本の写真が撮られた瞬間と、今年の3月との間のタイムスパンによるものなんだろうと思う。
写真は瞬間を切り取る。つまりこの写真集はある時代の一片を切り取っている。当たり前のようでいて、最近のようにデジタルで見たものがすぐにネット上に出まわる感覚との差異をあらためて考えさせてくれる時間だった。
その間に、この建築にどんなことがあったのだろう、経年変化はどう進んでいるのか。そして、主が居たときとそれを守る体制になったとき…
フィルムで撮られたであろう画像の、粒子が感じられるのも味わい深い。
写真は今よりももっと、仕上がりの読めない媒体だった。
そんな一種の不自由さが伝えてきた豊かさもあるよな…と
ふと考えていた時間。
バワの建築には再訪したいと思っているけれど、何年くらいあけてから行ったら良いだろうかと思わず考えてみる。
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インスタグラムにアップしてすぐに二川由夫さんから実はフィルムではなく、デジタルで撮影された旨、教えて頂きました。
なぜ銀塩で撮ったと感じたのか、実に興味深いです。
あとは圧倒的に、本の「大きさ」から伝わることもあるように思います。