好きな映画002 ゼロ・グラビティ

(ネタバレ注意。まだ観てない人は最後まで読まないでください)

今回サンドラ・ブロックが演じるのは宇宙飛行士です。

サンドラブロックといえば爆弾を仕掛けられた運転手不在の大型バスを運転する羽目になる彼女をキアヌ・リーブス演じるSWATが救出するというハラハラドキドキのあの映画「スピード」を思い出す方も多いでしょう。二人はこの映画をきっかけにブレイクしていくわけですが、僕個人では多分、「スピード」の次に観たサンドラブロック主演の映画がいきなり「ゼログラビティ」だったような気がします。

だから彼女の成長ぶりと言うか、頼もしさに心打たれると同時に、その危うさにも大いに気を引かれるところがありました。

画面いっぱいに広がる圧倒的な地球の表現でスタートするこの映画、宇宙ゴミの暴走に巻き込まれ、それまで美しく賛美的だった世界が一変し、船外作業中のクルーたちは狂気と恐怖のカオスへ突入していきます。ここはまぁ、これでもかってくらいともかく怖いです。

博士号を持つエリートの宇宙飛行士が突然剥き出しの宇宙空間にたった一人放り刺される恐怖が、複数のマテリアルを丹念に組み合わせて本当の恐怖として描かれています。

その一つが伏線として描かれていた彼女と子との関係で、詳しくは描かれていませんが、宇宙に単身放り出されて孤独に耐え続ける彼女の不安定な気持ちをさらに強調しています。

そこに登場するのが言わずと知れたちょいわる親父のジョージクルーニー。出来過ぎな感も否めませんが、ともかくこれはハマってる。彼女が一番ヤバい状況の時ある形で彼女を助けようとしますが、この映画では昔のサンドラブロックの映画のように誰かに助けられてよかったよかったと言うふうにはなりません。

つまり彼女が彼女を助けるのです。

さてその後、再び無事に大地を踏み締めることができるのかどうかは、あなたご自身の目で確かめられると良いかと思います。

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