【小説】ハシッコから釣り糸垂らして。-第二話にして最終話-
中学校に入学してから、理科部という何のひねりもない名前のついた研究サークルのようなものに入った。週に二日、理科の実験室を使って、好きな研究をしてもいいという趣旨があるようでない部活動だった。部員はキミとボクだけだった。だからこそ部活の活動内容は次第にスケールの大きいものにシフトしていった。
ボクたちは放課後の時間を週五日というペースで研究室にいた。地球に端っこがあることを証明するための仮説を立てて計算をし、ノートにまとめていった。学区の外に出て、自転車で走り続けるという今