英語を学び直したい人のための「ちょいと使える英語 Vol.17」

今回は発音ついて。
耳が英語に慣れてくると、ヒアリングのスキルは階段を上がるようにレベルアップしていきます。今日は「なぜ、英語は聞き取りにくいのか」について解説します。
理由がわかれば、効率的にヒアリング力をアップさせることができます。

英語と日本語では音節の構造が異なる。これが、1つ目の理由です。

日本語は「子音+母音」で成り立っています。
 こ ん に ち わ → KO N NI CHI WA 

それに対して英語には「子音のみ」という音節があります。
 spotlight(青字は子音のみ)
日本語的に発音すると「スポットライト」。英語では「スポッライ」と聞こえます。声に出してみるとわかりますが、子音のみの音節は音が弱くなるので、その部分は聞こえづらいのです。(話す側もほとんど発音していません)

2つ目の理由は「単語と単語がくっつく」。私はこれをリエゾン(liaison)と呼ぶと習いました。

例えば Take it easy. (気楽にいこうぜ)
日本語的に発音すると、「テイク イット イージー」となりますが、ネイティブの人が発音すると「テイキッリージー」と聞こえます。
takeは発音記号で書くと”teik”、つまり語尾は子音のみです。この後にitが続くと、takeの最後の”k”という子音と、itの最初の“i”という母音が合体して ”takit”(テイキッ)と聞こえます。

更に、it easy(イット+イージー)は「イりージー」と聞こえます。(ここでの「り」は英語のRでもLでもなく、日本語のら行の「り」の音が最も近い)
英語では、前の単語の末尾の”t”と、後の単語の最初の母音が合体すると「ら行」の音になるのです。もう少し例を挙げて説明します。

“Get up” (起きる) →「ゲらップ」
“You see what I mean ?”(私が言ってることわかる?)→「ワらッイミーン?」(太字部分)
“I got it.”(わかりました)→「アイ ガりッ」

という訳で、”take it easy”は3つの単語をつなげて“Takeiteasy”と一語のように発音するので、「テイキッりージー」と聞こえるのです。

“I have an apple.”(りんごが1個あります)→「アイ ハヴァンナップル」
“But I didn’t know it.”(でも知らなかったんだ)→「バらイ ディドゥン ノウイット」

英語圏の人は通常このように発音するので、耳が慣れるまでは聞き取りづらい訳です。

理屈はわかりましたか?
これが体感として理解できると、相手が言っていることが聞き取りやすくなるだけでなく、自分の発音もより英語らしくなってきます。
では、また。 See you next time!

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