見出し画像

彼岸花たちの季節がやってくる

 連日、暑い日が続いている。天気予報によると19日のお彼岸を迎えても、この暑さはひと息ついてくれないらしい。「暑さ寒さも彼岸まで」というが、秋は10月までおあずけだという。半月ほどの辛抱である。

 かつて、9月になったとたん、いきなり涼しくなった年があった。10年以上昔である。それが忘れられず、以来、9月の涼味に期待してきた。だが、やはり彼岸のころまで残暑は続いている。

 これほどではなかったが、去年の夏も暑かった。9月の後半でようやく涼しくなったと記憶している。地球温暖化が進行しているので彼岸を過ぎてからの暑さも受け入れるしかないらしい。

 去年は夏そのものもおかしかった。テラスで育てたアサガオたちがタネをつけてくれなかったからである。同じ種類のアサガオが、朝の散歩で通りかかる公園にもある。ここでも、今年は葉の形状から野生種とおぼしきアサガオが細々と咲いているだけだ。

 どんな年であれ、彼岸のころに咲く彼岸花が、あまりにひどい異常気象の今年も咲いてくれるだろうかと気になっている。毎年、群生している場所まで、朝の散歩の帰りに見にいっている。というのも、ぼくの住まいがあるマンションの敷地の中で、去年、8月15日のお盆ころに彼岸花が盛大に咲いたからである。

 これはどうやら近所から移植されてきたので、咲く時期が狂ってしまったらしい。今年もまた、8月の終わりと9月に入ってすぐ咲いた。それだけに、ほかの彼岸花のようすが気になってならない。しかも、毎日の異常な暑さである。いまのところ、群生地をはじめ、どこにも彼岸花が目覚めた気配はない。

 お彼岸のころになれば、ちゃんと目覚めてスルスルと茎を伸ばし、曼珠沙華との別名に恥じない艶やかな花を咲かせてくれるのだろうか。この夏の狂乱の暑さに人間たちは閉口していても、彼岸花たちがちゃんと咲いてくれるのをひたすら願ってやまない。

*お礼——
 このnoteの使い方がわからないので、こちらでお礼を申し上げます。
 コメントを寄せてくださった方々をはじめ、評価していただいた皆様にあつくお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 とりわけ、孫のような若い方からおほめにあずかると、とてもうれしくなります。

 いくつかの理由があって、noteへは一回800字以内で連続100投稿を目指しておりました。やっと連続50投稿となり、息切れ気味です。書く労力よりも、テーマがあるだろうかとおびえております。
 50回でひと区切りにしようかな、などと弱気になっていたところでした。コメントを拝誦し、残りの50投稿を続ける気力が湧いてきました。ありがとうございます。

 ぽこたろうさん、高校生ですか。いいですね。ぼくも人生の原点は高校のときでした。長い人生です。きっといろいろあるでしょうが、思う存分、楽しんで生きてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?