【胃がんサバイバー日記】胃のない人の胃カメラ
今日は術後一年検査
今日の検査をずっと気にしていた。この日に合わせてたくさんの調整を行ってきたが、ストレスだけはどうにもならなかった。
余裕を持って病院に到着。即、準備によばれ心の準備をする間もない。
胃カメラは、苦手意識がある。
「大丈夫、大丈夫」と自分に暗示をかけようとすると、自分の気持ちと向き合ってないので反動がくる。そうならないために、深呼吸し、目を瞑り、何がどう苦手なのか?を考える。
それをそのまま、このnoteに書いていたら、検査に呼ばれた。自分の気持ちと向き合ったからか、心拍は上がっていない。半分諦めもあるのかな。麻酔ジェルを口に含んで、しばらく待ち飲み込む。
「あー、始まる」
この苦しみを乗り越えないと、自分の「今」がわからない。「今」がわからないと、向かうべき方向、するべき事がわからない。わかっても対処できないこともあるが、足元が断崖絶壁であろうと、目隠しされたままより見えた方が納得はできるのだろう。
書面には事前準備を含め15-30分との記載があるが、前回は1時間近くかかったように思う。
苦しむ時間もそれだけ長かった。
時間がかかったのは、医師の技能不足などではなく、慎重に丁寧にくまなく確認するため。
今回も、やはり喉仏のところでつっかえたが、ゴッくんとしたら通過できた。食堂を通って、胃と腸の接合部を通過、十二指腸まで入ると説明を聞いた。エアーを送りながら「カシャ!カシャ!」と体内を撮影している音が聞こえる。今回はモニターを見ることもしなかった。
消泡剤であろう、冷たい液体が体内に出されるのが、温度でわかる。「どれくらいたったかな?」と考えそうになったが、医師がスムーズに検査できるように「口は「お」の形、鼻で呼吸」そればかりを頭で唱えて終わるのを待ちながら医師と看護士さんの声に耳をすませる。
途中、エアーが溜まりすぎたのか?ゲップが出てしまった、かなり辛い。「もう一度入れますね」と、エアー再開。「もう少しでおわりますからね」の声を聞いて安心しそうになるが、終わるまで気は抜けない。
それから少しして釣り竿のリールを巻くような音が聞こえだしたので、終わりが近いことを感じ、しばらくして終了。
「あ!」とか言われなくて良かった、なんて思ったていた。
終了後、医師から「少し赤い部分があったので、積極的にがんというものではありませんが、生検に回しますので、2週間後の診察で結果を聞いてください。」と、100点はもらえなかった。
「部位はどの辺りですか?」と聞くと、喉から胃と腸の接合部の辺りとの答え。再発や転移ではないことを祈りつつ、病院を後にした。