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財布を手放す試行錯誤
先日のクレジットカードを落とした話の流れで、財布の中身とスマホの関係性を見直してみている。財布は薄いものが好きなのだけれど、大きいのも好きではないので二つ折りのものを持っている。けれど、二つ折りの財布とスマートフォンで比べると、財布の方が横幅が広いので、このふたつを並べるとなんとなくおさまりが悪い感覚がずっとしていた。
具体的に言うと、スマートフォンは横幅73mm、財布は87mm。お札の縦幅とほぼ同じになるので、二つ折りではどうやっても73mmよりも大きくなってしまう。そうなると、三つ折りの財布が良いのかもしれない、なんてことを考えていたのだけど、三つ折りの財布はどれも厚ぼったくなりがちで、薄さを標榜しているものでも満足いくようなものには、ネット上で結構探したり実物を触ったりしてみてはいるものの見つからなかった。
ただ、今回の中身の見直しをうけて改めて考えてみると、カード2or3枚と、カギと、紙幣が2枚くらい入れば十分だということに気づいた。こうなると、選択肢はまた変わってくる。普段使いとは別に財布を用意しておかなければならないのは避けられない、という点はほぼ決定なので、それならそれで、普段使いでは上に書いたような少ない持ち物だけで済むはず。
とりあえず、三つ折り財布を持ったときにどういう感覚になるかを試してみたくて、ふと机のなかを見ていたら名刺入れが目についた。そういえば名刺入れって、三つ折り財布とほぼ同じくらいの横幅だ。小銭やお札をいろいろと入れる目的にはかなわないけれど、いま考えている用途には実はマッチしているのかも。
そう考えて、とりあえず名刺入れとスマートフォンを合わせてみた。
これがなんともぴったりなサイズ。横幅が揃っているので、手に持ったときに結構なじんでくれる。いわゆる普通の名刺入れなので薄くもなんともないのだけれど、割と十分な感じではある。これでもっと薄手のものだったら言うことないかもしれない。
しばらく合わせてみたり持ち運んでみたりしてみて、悪くないなと思って、それならいっそスマホの裏面に張り付けてみたらどうだろう、と。本当にこれで運用するのであれば最終的には強い粘着テープなどで張り付ける必要がありそうだけれど、とりあえずの仮運用ということで、そこそこの粘着力の両面テープが手元にあったのでこれを使って張り付けてみた。
しばらく使ってみたところ、かなりいい感じ。ボタンなどで留まっていないタイプなのだけど、内側に挿し込み口があるので中身が落ちる心配がほとんどない。ある程度気を付ける必要はあるけれど、そこまでシビアに気を付けないといけない感じでもないのが良いところ。
そういえば、スマホ裏に張り付けるタイプのカード入れも家電量販店なんかでは結構売っていたような、と思ってみてみると、それなりにあるのだけれどもなんとなく思っていたようなものが見つからない。もしくはあったとしてもなかなか値段が……。ただ、細かく見てみるといろいろなタイプがあるので、参考になる。
その流れで、ミニマリストのひとが開発したという「手ぶら財布」というものがあることを知る。これがかなり理想形で、さすが、いろいろとわかっている人が作っているものは細部のこだわりが違うな、と。ただ、期せずしてほぼ同じようなものを使っていたあたり、なんとなく「やっぱりそうなるよね」と。
ただ、手ぶら財布は細かいところで自分が求めるところとは違うので、買うことはないかもしれない。結局のところ、自分の理想のものとなると、自分で作るしかなくなってくるんだよね。
なんてことを、最近特に思う。服とかも、自分の理想形にそぐうものがないので、こうなると自分で作るかオーダーメイドしたりするしかなくなってしまうんだよね、ということがしばしば。ただ、スーツとかそういうフォーマルで高級な服ではないし、スポーツウェア的な素材とかは一般人には手に入らないものが多かったりするので、自分で作ることもかなわないし、困ったなーということばかり。もしかしたら、やろうと思えばハードルは意外となんとかなるレベルのものなのかもしれないけれど。
財布ひとつ、持たないだけでもなんか身軽さがちょっと違うものだということに気づく。そのためにいろいろと試している時間は、無駄かなあ、とは思いつつも、あれこれと試行錯誤してみるのは楽しい。