疲労回復の方法7選
疲労しやすい現代社会。ここでは、そんな疲労の事を詳しく見ていき、適切な回復方法を提案していきます。
1.疲労とは
疲労は、肉体的疲労、精神的疲労、神経的疲労の3つに大きく分けることができます。
・ 肉体的疲労の原因は、筋肉を動かすためのエネルギーの不足と、疲労物質(乳酸)の蓄積。
筋肉はエネルギー不足の状態では力を発揮することができません。
また、体内でエネルギーを作るときに、糖質が分解されてできるのが乳酸。
筋肉は酸性に弱いため、乳酸が多く蓄積されると十分に働けなくなります。
それが疲れやだるさ、筋肉の張りとなってあらわれます。
また、同じ姿勢を続けるなど、一部の筋肉が緊張を続けていれば、そこに乳酸がたまり、確実に筋肉の働きは悪くなります。
さらに、筋肉は適度に動かさないと萎縮し、どんどん弱くなっていきます。
動かないことが、もっと疲れやすい身体を作ってしまうのです。
体力不足などもこちらの疲労にカテゴライズされます。
・ 精神的疲労は、人間関係や悩み事などのストレスを原因とする心の疲れ。
・神経的疲労は、デスクワークなどで視神経や脳が緊張した状態が続くことによって起こる、頭の疲れです。
これら3つの疲労は密接に繋がっており、ほっておくと更なる疲労が溜まります。
そのため、疲労毎の適切な回復法を行い、早めの疲労回復を行う事が肝心です。
2.回復方法について
ここでは、7点の疲労回復方法について記載しています。
(1)運動
運動は心身共に健康でいるために必要です。
運動は持久力、筋力、柔軟と3種類に分かれます。
トータルとして3時間以上の運動の実施が大切だ。可能な限り、7日間で均等な時間を運動し、トータルで3時間以上の運動になる事が好ましいです。
・持久力
単純な持久力をつけるのであれば、有酸素運動が効果的です。例えば、ジョギング、水泳、サイクリングなどです。
帰り道に息切れ等をする場合であったり、残業で疲れを感じるようであれば、持久力が必要でしょう。
純粋な体力不足であれば、こちらの持久力を付ければ改善されるでしょう。
また、有酸素運動のようなリズミカルな運動は、セロトニンの量を増やし、精神疲労も緩和します。
・柔軟
柔軟の中ではストレッチが最も有効でしょう。運動後や一日の最後に行えば、筋肉をほぐし、乳酸を散らします。例えば、仕事の合間などの伸びも柔軟になります。
(2)姿勢
意外と意識されていない姿勢。
ですが、姿勢の改善は疲労の回復や無駄な疲労の蓄積を軽減します。
長時間同じ姿勢でいると筋肉が緊張し、そこに乳酸が溜まります。
正しい姿勢を心がけ、疲労の軽減を行いましょう。
・ハイパワーポーズ
また、ハイパワーポーズを取ると、精神疲労に強くなります。
ハイパワーポーズとは自信のあるポーズの事であり、このポーズを1日2分間取ると、テストステロンを増加させ、コルチゾルを減少させる事が出来る。
テストステロンとは、男性ホルモンの一種です。
このホルモンが増えると、ストレスを減らして、自信を増やす作用があります。
コルチゾルは、少なくなった方がストレスを減らします。
ハイパワーポーズはネットでもそのポーズが散見されますので、ここでは割愛いたします。
・座り方
ビジネスマンとしては、座り方にも気を使う必要がある。
椅子に座る時は、腰を背もたれに軽く当てる、また出来れば膝をお尻より下の位置にくるようクッション等で調整すれば、腰痛を防ぐ事が出来る。
また、骨盤を立て、左右の坐骨均等に体重をかけましょう。
(3)入浴
入浴には、以下の3つの作用があると言われています。
(i)温熱作用
温かいお湯で血管が温められて、拡張する事によって疲労が回復する。
(ii)浮力作用
浮力で筋肉が弛緩し体の負担が減る。
また筋肉により圧迫されていた血管や臓器への圧力もへり、疲れがとれやすくなる。
(ⅲ)静水圧作用
溜まっていた下半身の血液が、水圧により押されて循環する。
同時に体の不純物が流れてろ過される。
お湯の温度は40度程度で15分程度の入浴が理想的です。
(4)睡眠
睡眠は心身を休める行動です。ただ、こちらの行動は誤るとかえって疲労が溜まる事もあります。
ここでは、快適な睡眠を得れる方法を記載していきます。
睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類に分かれます。
レム睡眠は、浅い睡眠であり、体は休んでいるが、脳は活動している状態です。
レム睡眠の間に、記憶の整理やストレスの処理をしていきます。
ノンレム睡眠は、深い睡眠で、体も脳も休んでいる時間です。
このレム睡眠とノンレム睡眠は交互にきて、レム→ノンレムの1周期が90分程度と言われています。
そのため、90分周期の睡眠を取れば、浅い睡眠のレム睡眠時に目覚め、目覚めが良いと言われています。
また、睡眠時間と寿命の関係で行くと、7~8時間程度の睡眠が一番長生きすると言われております。
6時間未満でも、8時間以上でも死亡率は上がります。
睡眠の周期も含めて考えると、7時間半睡眠がベストとなります。
また、不眠には、日光浴が良いと言われており、1日3時間程度日光に当たると、快眠出来るようです。
・仮眠について
午後の眠気についてですが、これは体のリズム上眠気がくるのはやむ得ないようです。
午後に仮眠を取った方が、むしろ夜の睡眠の質は上がると最近の研究では言われているようです。
仮眠の注意点は二つあります。
一つは、午後3時までに取る事。
通常起きている時間が長い程、夜は熟睡出来ます。
午後3時以降に仮眠を取ると、覚醒時間が短くなり、むしろ夜の睡眠の質を落としてしまう事になります。
二つ目は、睡眠時間は短めにという事です。
こちらもあまりに長い仮眠を取ると、夜の睡眠の質を落としてしまいます。
30分程度が良いと言われています。
熟睡し過ぎないよう、寝る前にコーヒーを飲んだり、座りながら寝ると良いと言われています。
(5)アイケア
目の疲れは、頭痛や肩こりも引き起こす、疲労の源です。
ここでは、そんな目の疲れを癒す、アイケアについて説明していきます。
現代人の大半が抱えているドライアイという症状。
こちらは、PCやスマホなどのブルーライトに長時間触れているとなると言われています。
・予防
長時間、画面を見つめ過ぎると、目が乾燥し、ドライアイの原因となってしまいます。
1時間に15分程度の休憩を挟むようにしましょう。
また、目を見開くと、目は乾燥しやすくなります。
少し瞼が閉じ気味になるよう、PCやスマホは伏し目になるよな位置に置きましょう。
・ケア
目が乾燥したら、目薬を差す。
また、目を温めると目の緊張が和らぎます。
(6)食事
食事は人が唯一栄養を体に入れる事が出来る行動です。
食事内容や取り方に気を付け、適切な栄養を取りましょう。
まず、食事の頻度と量ですが、こちらは、3食取る事を心がけましょう。
最近巷では、朝飯抜きや1日2食や1食といった食事方法も挙げられています。
しかし、栄養を幅広く取る事を考えると、1日3食が良いでしょう。
また、朝食を抜いてしまうとセロトニンの分泌量が減り、精神状態に悪影響になります。
ただし、時間帯によって量は調整する必要があります。
晩御飯は、寝る直前の御飯になり、満腹状態では、熟睡できなくなってしまうので、軽めにした方が良いでしょう。
その分、朝食、昼御飯をしっかりと取り、栄養を補う必要があります。
食事をする際には、ゆっくりと時間をかけて良く噛む事が肝心です。
良く噛まずに食べたり、早食いで自身の満腹以上の食事量を取ると胃腸に負担がかかり、疲れてしまいます。
栄養の効果とその栄養を含む食べ物は以下の通りです。
(i)ビタミンB1・B2
ビタミンB1が不足すると、糖質の代謝がうまくいかず、乳酸が体内に蓄積されやすくなるため、だるい・疲れやすいなどの症状がおこります。
ビタミンB2もタンパク質や、脂質・糖質の代謝に関与する重要な栄養素です。不足すると口内炎などができやすくなります。
ビタミンB1を多く含む食品 豚肉、レバー、胚芽米、枝豆、きのこ類など…
ビタミンB2を多く含む食品 レバー、さば、ししゃも、納豆、小松菜など…
(ii)カルシウム
カルシウムは骨を丈夫にする他に、筋肉をスムーズに動かす働きがあります。
カルシウムを多く含む食品 牛乳、乳製品、小松菜、大豆、大豆製品、小魚など…
(iii)鉄分
鉄は体内の酸素を各細胞に運ぶ役目があるため、不足すると運動能力が低下し、疲れやすくなります。
鉄を多く含む食品 レバー、あさり、大豆、大豆製品、ひじきなど…
・昼食について
昼食についてですが、この食事の取り方で疲労が溜まったり、異常な眠気に襲われる事がありますので、注意が必要です。
これらはどちらも食後の血糖値の乱降下が原因です。
食後は、血糖値が上昇してしまいます。こちらの上昇が激しいと、インスリンが過剰分泌してしまい、低血糖になってしまいます。
この血糖値の上下が疲労や眠気を引き起こします。
この血糖値の上昇を防ぐには、過剰な炭水化物摂取を辞める必要があります。
また、べジファーストと言って、食事の始めに野菜から食べ始めると血糖値の上昇を防ぐ事が出来ますので、心がけましょう。
(7)森林浴
森林には、マイナスイオンが多く、ストレスホルモン減少・副交感神経活動が活発・交感神経活動抑制が活発・血圧、脈拍数低下・たんぱく質増加
・病気に対する免疫力UPの効果があり、精神疲労に対する効果が見受けれています。
近所の自然に触れる事も時には行ってみてはいかがでしょうか。