事実は1つだが、捉え方は1つではない #67
効きビールってしたことありますか?
効きビールとは、ラベルがわからない状態で飲み比べて、銘柄を当てられるかというものです。
私は効きビールも、効きコーヒーもやったことがあります。
効きビールは楽しい!
効きビールの時は、缶ビールを6種類ほど買ってきて、番号の書かれた透明コップに入れてもらい、それの銘柄を予想しました。
確か、エビス、スーパードライ、サッポロ黒ラベル、キリン淡麗、金麦などがあったと思います。
普段黒ラベルしか飲まないと豪語していた私が当てられたのはエビスビールだけでした。。。
既にお酒が入っていたのもありますが、ビールが5,6種類も並ぶと本当にわかりません。
10名ほどの参加者全員、1、2種類しか当たりませんでした。
この効きビール、めちゃくちゃ楽しいんでやってみてください!
という、話をしたのではありません(笑)
要は、好きなブランドというものは、その見た目や性能で選んでいるわけではないということです。
ブランド物の偽物だって、鑑定士じゃない限り判別できないですよね。
なのに、人は偽物より本物を選びたがります。
また、ちょっと良いお値段のレストランに行くと、必ず「やっぱり違う」とか言い出す人がいます(笑)
その「違う」と表現しているのは、モノ自体の品質ではなく、その人の感情なんですよね。
そのこと自体を否定も肯定もするつもりはなく、ただ「自分は何に対して価値を見出しているのか」と、時々自分自身を見つめなおしてみることがとても重要だということです。
商売(売る側)も一緒
上記は、自分が消費するときの話ですが、売る側の立場でも重要です。
IT業界にいると、よく「俺ってこんなに難しいプログラムを書けるんだぜ」みたいにお客さんに自慢しているような人がいますが、そんなのちゃんちゃらおかしいです。
プログラム自体は、ただの文字列であって、何の価値もありません。
お金がそれ自体には価値がないことと一緒です。
どんなに良いもの(これ自体売る側の感覚なのですが)であっても、お客さんの心が満足しないと意味がないわけです。
資本主義の世の中では、商品やサービスを品質と価格という2面性だけで評価しがちですが、実は目に見えない感情や感覚の部分が、本当は大きな力を持っているのだと思います。
ネット通販で、最も性能が高く、最も安い商品を買うよりも、お店で店員さんと談笑しながら買い物した方が、手に入れた時のウキウキ感が違うという感覚は誰にでもあるでしょう。
子供と大人の感覚の違い
先日、5歳の息子が5ミリほどのビーズを、お皿に入れてクルクル回したり、段ボールの中でカチャカチャ振ったりして、楽しそうに遊んでいました。
私はつい「妹が呑み込んだら危ないから、すぐに片づけなさい」と言ってしまいました。
それは、私自身がそのビーズの価値を見出せていなかったからです。
「ちゃんと片づけるから、今はこれで遊ぶ!!」と反論する息子を見て、ハッとしました。
この子にとっては大人が見るビーズへの価値観とは全然違うのだろうと。
子供のころに持っていた価値観(モノに価値を見出す力)が、大人になるにつれて弱くなってきたんだと思います。
身近なもので、お金や時間に変えられない、数値化できない、大切なものがいっぱいあるはずだと教えられました。
まとめ
モノやサービスの価値を数値化することはできないってことです。
大事なのは、そのモノやサービスと接したときの”感情”です。
そして、その感情をしっかりと自分で頭で理解(この表現が正しいかわかりませんが)することができれば、より幸せな人生が送れるのではないでしょうか。
それは人間の価値(評価)が顔や年収や学歴だけでは測れないことにも同じことがいえます。
子供から学ぶことはたくさんあるってまとめで終わります(笑)