名前
名前
銀行で順番を待っている
ベロンと出てくる番号札を取って
呼ばれるのは用件別に振られた番号
切りや語呂の良い番号だと嬉しいが
4とか9とかついてると不愉快だ
ホテルの部屋番号のように
飛ばして発券すれば良いのに
馴染みの店に行く
食料品店、お花屋さん、
レストラン、居酒屋さん
お肉屋さん、ケーキ屋さん
みんな中川さんと声を掛けてくれる
きちんと名前を呼んで貰えると
やはり嬉しいものだ
友達に会う
小学校からの友達は渾名で
中学校での友達も渾名で
渾名は進学進級していくと
変化していく面白さがある
ちょっと人前では呼びにくい
そんな渾名で呼んでくれた友達は
いつしか中川とか寛文とかに変わっている
お気遣いありがとう
先輩やお世話になった方からは
中川、中川君、中川さん
それぞれの立場関係性で
まるで出世魚の様に
また親密度が変わると
中川さん、中川君、中川、、あんた
などと…
これもある意味出世なのだろう
大切な人には
寛文さんと呼んで欲しい
呼び方呼ばれ方
場面や他者との関係
名前って複雑だ
でもどれも中川寛文という
儂である事に変わりない