Xデザイン第3回:インタビューと課題発見
今回は久しぶりのリアルでの講義。疎を意識して席が千鳥配置に並べられた講義室を目の当たりにするのは初めてで、部屋に入った瞬間不思議な感じだった。
今回のキーワード「自分の考えを入れない」
浅野先生からサービスデザインとは何か?そして、そのためのインタビューについての話から。その後、佐藤先生の講義と演習だった。
ビジネスインタビューもユーザーインタビューも、インタビュアーの考えを聴くことが目的。それ以外の情報は無いはず。だから、自分の考えが入ってはいけない。
この話を聞いたとき、これはなかなか難しい、自分の考えを入れないってことが可能なのか?ということが頭によぎった。仕事でも商品企画の初期段階でインタビュー調査をすることがあって、回答を誘導してしまわないように注意するのだが、いつも苦労する。時間も決まっているし、無意識に考えが入ってしまう。うーん、どうしたものか…。
その後、今回のテーマ企業へのビジネスインタビュー実践。どういう聞き方がいいのか?と考えながらインタビューの様子を見ていた。そして、ふと疑問に思ったことを自分もいくつか質問した。あとで振り返ると、「疑問に思ったこと」はやっぱり自分の考えに入ってしまうのだろうなと。(正直、この時はまだ全く理解できていなかった。)
各チームごとでも、インタビュアーとインタビュイーが一人ずつ当てられての演習。まさか自分がインタビューされる人になるとは思っていなかったのでとても緊張したけど、これはいい経験だった。
佐藤先生のコメントにもあった「語ってもらう」。インタビュイーの考えを自然と語ってもらえる状況を作り出す。そのための質問をすることが必要なんだと思った。今回、質問される側を体験することができたのはいい勉強にだった。今回は10分という短い時間だったけど、本来なら雑談などから入って、語ってもらいやすい空気を作ることもいるんだろうなと。(そういえば、普段やっているインタビュー調査でも、場の空気づくりでたくさん話してくれるかどうかが変わってくる。)
でも、「自分の考えを入れない」はわかったようで、まだわからない。こればかりは場数を経験して練習するしかないのだと思う。
Withコロナ時代のビジネスモデルを考える
インタビューをもとに、今のビジネスモデルを整理して、Withコロナ時代のビジネスモデルを考える。このワークでは下記のビジネスモデル図解シートを使った。このシートわかりやすくてよい。
僕らのチームは、偶然にも自分の会社をモデルに考えることになった。普段から考えていて、悩みでもあるが、うちの会社難しい。大手メーカーあるあるなのだが、ビジョンも抽象的で漠然としていて、冒頭の浅野先生の講義で出てきた「ビジョン」・「ロードマップ」・「戦略」、この部分があまりにも弱すぎるなと。聴いていてグサグサ刺されている感じで、とても痛かった。
できあがった新しいビジネスモデルは、いい感じにうちらしい気がする。講師からは「素直に来たね」との評価。素直な考えが、わかりやすくて、よいビジネスモデルになるような気がする。そういう意味でも、自分の浅はかな考えは入れずに、素直に考えることが大切だなと。(言葉だけを見るとなんか矛盾している気もするが…)
あと、チームで議論し、質問を受けるうちに、自分の中でも整理が進んで、ビジョンとまではいかないまでも、うちの立ち位置がぼんやり見えた気がした。これは、素直な質問をされたからなのだろうか…
反省点としては、Withコロナの部分を考えるのに時間をさけていなかったこと。Withコロナでのビジョンを議論しているとさらに良いモデルにできたのだろうと感じた。
さいごに
サービスをデザインするときに大切なことは、「誰」のために、「何」をやるか。やはり、「ビジョン」を考えることが、プロジェクトを進めるうえで大切だし、すべての基礎になる部分。何度もここに帰ってくるのだろう。だからこそ、自分の考えを入れずに、素直に問いを見つけていくことが重要だと感じた。
皆様、次回もよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?