WFJ 自然治癒力活性化セミナー(2019/12/18)
今回は,
ウェルネスフォーラムジャパン(WFJ)さんの第二回基調講演に参加して参りました.
テーマは「自然治癒力」.
’医者にも薬にも頼らない生き方’ を学ぶべく, 前半では統合治療について山口あいこ先生よりお話を伺います.
また, 後半ではWFJ代表の松井さんよりご自身が自然治療で回復した体験談を伺いました.
山口先生は山口醫院で自然治療を使った医療を進められているとともに,WFJの副会長も務めていらっしゃいます. まさに最前線に立つ方なんですね.
それでは, 自然治療とは何か? 従来の治療とどんな違いがあり, 可能性があるのか? ご教授いただいた内容のまとめを, 感想とともに書いていこうと思います.
( ウェルネスフォーラムジャパン公式サイトはこちら )
1. 自然治癒力とは? 〜西洋医療の限界〜
まずはこのキーワードから. 自然治癒力とは, 文字通り身体が身体を治す力です.
真の意味で’病気や怪我を治す力’と言えます. 実は, 身体を治療しているのはこの力で, 薬や手術はその補助に過ぎません.
現在の医療に着目すれば, 病院もまた病気を治す機関というよりは, 今現味病気があるかないかを調べ, 自然治癒を補助する機関だということができます.
したがって, ’病気になりやすいかどうか’を考えたり, 慢性的な生活習慣病などの病気を治すことはできません. ここに, ’現状対処’にとどまる西洋医療の問題点があります(ただし, 急性の病気には良い解決策です).
また, みなさんも経験しているでしょう, 現在の病院は高齢者の人口割合増加も伴い’2時間待って3分診察’といった状況が日々続いています. これでは満足に診察を受け, 身体を治すことはできないのです.
そこで出てくるのが, 自然治癒力 . 医者にも薬にも頼らない生き方をすることが, 自身の健康寿命を延ばすことに繋がるのです.
さらには, 個人の医療費削減(!)や行政の負担軽減に繋がり, とても大きな可能性を秘めた社会イノベーションとも言えるでしょう.
2. 腸は寿命を司る
ではどうやったら自然治癒力を延ばすことができるのでしょうか?……となるのが普通の展開ですが, 西洋医療が中心となり, また様々なサプリや健康法が錯綜する現代で, 逆に
「健康のために’行わない’ことは?」
と疑問を提起してみましょう.
そのためにまず行っておきたいのが, 自然治癒力の源となる腸にまつわる話です.
この章のタイトルにもあるこの言葉,
腸は寿命を司る器官だ
これは, NHKの特集で用いられていた表現で, 非常によく腸の性質を言い得ているとのことでした.
腸には実はたくさんの役割があります. その数なんと, 大きく分けて7つ.
消化, 吸収, 排泄, 解毒, 免疫, 合成, 浄血
'解毒'や'免疫'などは特に初耳な方も多いかと思います. 僕も驚きました. これら全てを腸が引き受けていると考えると, どれだけ腸が重要なのかわかります.
でもちょっと待ってください, 重要なのは内臓全て共通していることですよね? ではなぜ, その中でも特に腸が大事なのでしょうか?
その理由は腸内細菌にあります. 近年よく耳にする言葉ですよね. 「腸内環境を整える」といった食品も多く存在します.
腸内細菌とは, 名前の通り腸の中に存在する細菌です. 彼らは様々な役割を担っていて, 中でも消化吸収に関しては少なくとも数百種類, 100兆個も住んでいると言われています. 私たちは彼らの助けを借りて, 無数の食べ物=栄養素の分解を行っています. さしずめ腸内の業務委託ですね.
その業務委託をするにあたって, 重要となってくるのが腸内細菌の多様性です. なぜなら, 彼らにも得意不得意や食べ物の好みがあり(イメージです), 数種類では業務の多さに対応しきれないからです. 例えば, 日本人の一部はのりを消化できますが, 西洋では消化できない人がほとんどだというのは有名な話ですよね. これも, 海藻を分解する酵素を分泌する細菌が腸に住んでいるおかげなんです.
細菌はまるで地球の生態系のように, 数多くの種類が複雑な関係性の中でバランスを保って存在しています. このバランスを自然な状態に保つことこそが, 人間の自然治癒力にダイレクトに影響してくるわけです.
3. 薬の怖い話
さて, ここで腸内環境のバランスに関して, 懇親会で山口醫院の山口貴也先生から伺った「薬の怖い話」をしましょう.
私たちが体調を崩すと, 病院に行きますよね. そこで診断を受け, 処方箋を薬局まで持って行って薬を買います.
ここで, 例えば風邪をひいたときに飲む抗生剤に注目しましょう. 熱を下げてくれたり, 喉の腫れを抑えてくれる, ありがたい存在です.
でも考えて見てください, それだけ強く人体に影響を与えるということは, もっと小さな腸内細菌にも影響を与えないわけがないんです. 腸内も自然環境だ, と上では述べました. ここで, 農作物を守るために農薬をたくさん蒔いた畑を想像してください……’沈黙の春’などで問題にもなったように, 自然が壊れ生態系が崩れてしまったはずです. 果ては予期しなかった影響が出始め, 長らく環境が戻らない, ないし完全に破壊されてしまった例もあります.
薬がもたらしうるリスクがコレです. 先ほどの抗生剤を一錠飲むだけで, なんとその先少なくとも3ヶ月, 腸内細菌のバランスが元に戻らないとのことでした. 衝撃です. コレは病院で配られる薬に限りません. 市販の薬も, サプリメントや添加物もこうした腸内のバランスを壊してしまう原因になっているのです……これは本当に怖いと感じました.
もう繋がりましたね. つまり, 「健康のために’行わない’こと」は, それらをできる限り摂取しないことです.
薬に頼らず, 自然治癒力を上げることがいかに重要か, ここで理解していただけたかと思います.
4. 菜食健美
ではそこで, 代わりに何をすれば腸内環境を整えられるのかを考えましょう.
それは, バランスの良い食事をとることです.
先述したような腸内細菌たちは, ここで食べ物も違います. そのため, 様々な食べ物(栄養)をバランスよく摂取することが重要になります. 「バランスが良い」とは「ヒトの自然な食事」に当たりますから, 現代で言う「野菜中心の生活」を心がける必要があるというわけなのです.
添加物を避けたり, 自然な食事に戻ることで健康で美しい身体を保つことができる, コレが「菜食健美」の考え方というわけでした.
まとめ
健康に関しては, 今後ますます重要視されていきます. ウェルネスは今や, あのappleが注目するほどの大きなビジネス市場でもあり, 様々な情報が飛び交っています.
そんな中で, 今回は本当に自分の身体を治すのは何か?というところから, 足し算の考え方ではなく引き算の考え方に立ち戻り, 自然治癒力を延ばすために最も重要な腸内環境について触れました. 初耳な話も多い中で, 聞いたことのある話も多く, 非常に説得力のあるお話でした. 僕も早速菜食を意識するようにしてみました. この習慣から, いつか大きな変化が生まれると考えるとワクワクしますね.
もちろん腸内環境を整えたり, または自然治癒力自体を上げたりする方法は他にもあります. 今回は導入として, 最も重要な腸と基本的な考えを教えていただきました. もっと具体的な方法が気になる方は, WFJのホームページを覗いてみてください.
それでは, 今回はこの辺で.
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