未来予測は可能なのか? (じっちゃまから学ぶ1980年ゲノムとTESLA未来予測の類似性)その2
ARKはEVや宇宙、ゲノムについて未来予測をしている。
未来予測の努力と言うのは評価はしている。 彼らの技術評価力は高い。ただし、ピンポイントで何年後に何が起きるということをARKが予測出来るかといえば、それは予測できないと思う。
もし彼らが自分たちは5年後のTESLAの売り上げがある程度の精度で、予想出来るというならそれは馬鹿げている。
ただ、全体の方向としてEVが普及して、電池の価格が低下して、そしてマーケットシェア的にゼネラルモーターズとかフォードに比べてTESLAがどうなるよねって言う大体の予測で終わりだと僕は思う。
なんでこんなことをすごく強調するかと言うと1998年か99年にゲノムブームが起こった。ジョン・クレイグ・ヴェンターと言う人が セレラ社(Celera Corporation)という会社のCEOだった。彼がヒトゲノムを全て解読したと言うふうに発表した。
それはあの当時してみれば驚くべきこと。大変だ!ヒトゲノムが解読された!ゲノム創薬が流行るに違いないということで、ゲノムの名前がつく会社の株価がバッと騰がった。
その時に言われた事は、いや、ちょっと待って、ヒトゲノム解読されたからといって、すぐにそれが創薬に役にたつか、どうかってのわからない。実際にお薬を作るときにはタンパク質からお薬を作るのではなく、タンパク質の構造っていうのはゲノム解析と同じ位か、それ以上に難しい。だから、ハードルはいくらでもあるんだよ、落ち着こうという意見があった。
当時は最初のゲノム創薬にかかる日数が5年、そして10年ぐらい経てばゲノム創薬、パーソナルメディスン個人の遺伝子を調べることで、個々人の体質に合わせたお薬を処方することができるようになるには、それには10年かかるというふうに言われた。それで10年かぁ長いなぁ、10年待つのは長いなぁっていうふうに言われた。
今日に時代を先送りすると新型コロナでmRNA技術に基づいたワクチンというのをバイオンテック、モデルナが開発した。
これはゲノム創薬による初めてのワクチンと言うよりもゲノム創薬の第一号。初めてのホームラン。ゲノム創薬の。
じゃあ、何年かかってるの?と言ったら、20年かかっている。今は2020年なんだよ。10年位の誤差ていうのは楽勝になる。わかります。
10年間って大したことないとみんな思うかもしれないけど、
でも、その10年間、芽が出ない間の10年間、株式の投資家として、ある銘柄を抱えている人間としての10年はすごく長いよ。地獄の10年。
その10年がどのくらい長いかみんなは経験していないからわからないかもしれないけど。僕は1998年頃にそういうことでゲノム関連のIPO銘柄をやった。その銘柄が後でどうなったか残骸たちを見るにつけ、心的には悲しい。そういうことに少し気を配った方がいい。
なぜ、僕が決算と言うのをものすごく重視して、そしてテクノロジーそのものをストーリー、テーマを軽視しているかの理由です。
ARKは今度、大卒じゃない社員を採用した社員は大学卒とかPHPとかそーゆー学位を持ってないけれどもでもプログラミングの天才だとか、そういう風な科学の世界実業の世界、専門分野の世界でのプロ、その道の第一人者であれば別にMBA持ってなくてもいいんじゃない。そういう採用の仕方をARKはしている。
次回に続く(ARKの投資スタイルについて)
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