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ネグローニ
今日の宿泊はnui.
東京で1.2を争うくらいお洒落なゲストハウスなんじゃないだろうか。
今日の夜は予定がなく暇だったから、このゲストハウスの1階のバーで呑むことにした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/96835494/picture_pc_787b54896f2bb998f0e7adc11a72db19.png?width=1200)
そこはとても敷居が高い空間。
メニュー表に並ぶカクテルは全部1000円を超えている。
味の説明なんて別にない。メニューから「知ってて当然だろう?」と声が聞こえてくるようだ。
その中に、ネグローニというお酒を見つけた。僕は前にPOPEYEの「シティーボーイ、1人でバーに行く」という特集にネグローニがあったのを覚えていたからネグローニを頼んだ。
出来上がる間、バーテンダの所作をじっくりと見ていた。
少し気になって「このお酒を使ってるんですか?」と聞いてみた。
「はい」
バーテンダーは「なぜそんな当たり前のことを聞く?」というような表情で、それ以上何も言ってこなかった。
どうぞ。と出されたお酒を持って逃げるようにしてバーの隅っこの席についた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/96835750/picture_pc_bec840e53290f060e6328be0c022c1ab.png?width=1200)
ネグローニ 1200円
確かに見た目も綺麗だ。インスタ映えする。
味は別に美味しくはない。
周りを見渡してみると、二人組で来ている人は写真を撮り、1人できた人はパソコンでタスクをしている人ばかり。
外国の人も多く、僕の話せない英語が飛び交っている。
酒をちびちび飲みながらボーッとして、こうして感じたことをNOTEに綴っているのはもちろん僕1人。
敷居がとても高い空間。
味のわかる人以外は入ってはいけない。というような空間の端っこに僕はいる。
もうここではお酒を呑まないだろう。
もうnui.にもこないだろう。
今更になってわかった。
バーは嫌い。お酒も嫌いだ。僕はお洒落な空間そのものが嫌いだ。
今から本屋さんかレイトショーでもみに行こうかな。
と言いつつ僕はベットに寝転んで、旅のお供に選んだ辻村深月さんの「凍りのくじら」を読み始める。