300日後に校務分掌ICT主任を引き継がせたいアラフィフおじさんの引き継ぎ書の下書き 16 校務分掌係会
会議ネタの続編。
全体的な会議での話だったが、今回は、ICTの係の会議の話。
通常は、校務分掌の係会であれば、管理職なり、教育委員会からの決定事項や、調査などの事項の伝達の場となる。
年に数回くらいは、新規事業あるいはこれまでに行っていた事業の修正を議論することはあるだろう。
まあ、そうはいっても、係長・主任がたたき台を作っておいて、「これでいいですか?」と確認、同意を求める、というくらいかと思う。
私も基本の流れはそれほど変わらない。
が、確認事項、検討事項は、事前に提示している。
あらかじめ考えておくべきことは示している。
それで、事前に意見がもらえていれば、それで確認する程度としている。
確認事項についても、こうなります、こうします、ということを流しておいて、分かりました、と反応があれば、じゃあそれでよろしく、というくらい。
だが、たまに、全員に意見を求め、述べてもらうようにしている。
今、こういう課題があって、私としてこのように考えているが、皆さんはどう考えるか、と話を振って、発表を求めている。
別に正解を求めているわけでもないし、私の考えと違ったからと言ってどうこう言うわけでもない。その意見に対してコメントはするが、それは発表したことへの評価である。
会議後半では、私から振った話題とは別に、現状の報告や質問などを、全員にしてもらっている。
自分の学部や学年でどうしているのか、授業ではどう使っているのか、こんなトラブルがあった、こういう質問が来ていたなどを話してもらうようにしている。
それに対して、解決案を示したり、評価したりしている。
つまり、私がずっと話をして、じゃあよろしく、としているのではなく、メンバー全員に話なり発表などをさせて、主体性を持たせているのである。
会議に対して、自分ならば、という視点を持たせ、それをアウトプットさせて、自分目線で自分の業務や役割をとらえらえるようにしている。
まあ、言われたことをちゃんとやる、くらいのことは、社会人として当然できてもらいたい。それは給料のうちの仕事だと思う。
しかし、求めているのは、自分の視点を持って主体的に自分の仕事に向き合って動けるかどうかである。
特に、ICTの係になるメンバーは、若手が多い。
経験も少ないし、立場も弱い。
ましてやICTなんぞ、とベテランから言いくるめられてしまうこともよくある。
だから、理論武装をさせて、メンタル的にも、それに耐えられるようにしているのである。頻繁に「考えを述べて」を行っていると、ベテランからのあれこれに矛盾を感じて、反骨精神が鍛えられるようになってくる。
自分の視点で、自分の意見を持っている、というのは、自分の仕事や役割に対するアイデンティティを確立させることができ、やがては、自分の考えを教育的事業として形作ることができるようになっていく。
そこまでいかなくても、ベテランからあれこれ言われても、凹まないというか、逆に上から目線で「なに屁理屈言ってるんだか」と冷静になれ、そこからさらに自分の考えや実践を熟成させていくことができるものだ。
良くも悪くも、私の考え方ややり方に引っ張られるところはあるにせよ、ただ上から言われた役割を果たすだけの校務分掌ではなく、それは何のために何をしているのか、そして自分はそれをどう解釈してどう行動するのか、をいつも考えさせる定点観測の場として、係の会議を使っているのである。
と、偉そうに言っているが、会議の半分くらいは私がしゃべっていて、「話、長げーよ、小難しいんだよ」と思われていることは分かっている。
だが、そのタイミングで伝えておきたい考えや思いはあるので、偉そうに語っているのはオジサンの哀しい性だろう。
ちなみに、私がだらだらと話していることの多くは、ITにかんする技術的な話になる。難しいだろうなー、と思いながらも、これってこういうことだよ、とりあえず知っておいてね、くらいの話にしているつもり。