【施設】徳島そごう閉店と百貨店の存在意義。
みなさん、こんにちは。
本日31日、そごう徳島店さんが閉店しました。これによって山形県と並んで百貨店のない都道府県になります。ただ、山形は酒田市にマリーン5清水屋さんという百貨店があるのですが、日本百貨店協会に非加盟です。純粋に百貨店がないのは徳島県だけです。
近年の実績は2018年までは(明石海峡大橋が開業しても)黒字だったそうですが、規模を縮小しての黒字だったみたいです。2017年にイオンモール徳島さんが開業しても撤退は考えてないといわれていましたが、2019年に大幅赤字を計上し、閉店発表。そして本日、閉店を迎えました。
わたしの中ではそごうといえば愛媛県松山市のいよてつそごうさん(現、いよてつ高島屋)ですが、四国のそごうはいよてつそごう、コトデンそごうさん(現、瓦町FLAG)、そして徳島そごう(そごう徳島店)で、セブンイレブンさんが四国進出するまで唯一セブン&アイHLDGSさんのお店が必然的に徳島にあったわけです。
そごうが経営破綻した後、西武百貨店と経営統合し、最終的にセブン&アイHLDGSの子会社になって現在に至る。
いよてつそごうはそごう経営破綻後そごうとの提携を解消し、高島屋ハイランドグループに加盟、いよてつ百貨店を経て今のいよてつ高島屋になって現在に至る。旧そごうグループで倒産しなかった唯一のそごうでもある。
コトデンそごうは逆に経営破綻のあおりで琴電(ことでん)も倒産、コトデンそごうは高松天満屋になるが、赤字が続いて閉店。現在は瓦町FLAGになっているが、テナントは減少傾向。
いよてつそごうが1971年開店に対し、コトデンそごうは1997年開店と時期が遅すぎたのもあると思う。
いよてつそごうとコトデンそごうは伊予鉄道さん(現、伊予鉄グループ)、高松琴平電気鉄道さんとそごうとの共同出資で作られたそごうですが、徳島そごうは当初地元百貨店の丸新百貨店さんとの相互でやる予定でしたが、結局決裂して単独で出店したそごうです。丸新は試行錯誤をしたが、結局1995年に閉店、徳島そごうも本日閉店しました。
また、徳島そごうはアミコさんのテナントを借りて営業をしていました。そのため、規模縮小をしてまで業績を維持していたのがうかがえます。いよてつそごうとコトデンそごうの施設はそれぞれ伊予鉄とことでんの持ちものです。同様に松山三越さんも同社の所有物で、近年リニューアルでホテルやエステなどいよてつ高島屋と差別化し、誘致もしてテナント収入(家賃収入)も視野に入れているみたいです。
もし徳島そごうが自社所有物だったら
閉店せずに松山三越のような改装もあったかもしれません。
近年、百貨店に逆風が吹いているのは事実で、都市部はインバウンド需要で調子が良かったのですが、例のウイルスのあおりでどうなるかわからなくなってるそうです。地方はそれ以上で、いよてつ高島屋のように親会社(この場合伊予鉄)との連携が強くなかったら赤字になった場合悲惨な状況になりかねない。当然例のウイルスのあおりもある。
そして、ユニクロなどのファストファッションやイオンやイトーヨーカドーのようなショッピングモール、そしてマツモトキヨシやコスモスのようなディスカウント・ドラッグスストアの台頭も問題。現実、株価はワークマンやイズミ、コスモス、セブン&アイHLDGSといった株価は結構高く、イオンもそこそこあります。逆に百貨店の株価は千円を切っているところが多いです。(裏を返せば、安価で優待を使ってうまく活用することができる)
ファッションもユニクロやワークマンが台頭した結果、百貨店主流のオンワードは規模縮小、べっぴんさん(NHK総合)のモデルになったファミリアの親会社であるレナウンも経営破綻しています。それだけ百貨店の存在意義が問われている状態です。
その影響で高知大丸さんも30店が撤退するが、20区画の出店の見通しは立っているそうです。撤退のほとんどがオンワードやレナウンみたいです。
でも、やはり中高年を中心に百貨店は一種のステータスなのは事実で、お歳暮とかで百貨店で買うことも多いだろうし、セールでも行くことは多いです。わたしも母がよく行くので、買い物に付き合うことはあります。(わたし自身はあまり行かないのですが、目的があったら行く。)そんな百貨店がなくなるのはある種痛手で、徳島だと徳島駅の空洞化も懸念されています。郊外にフジ(フジグラン北島)、イズミ(ゆめタウン徳島)、イオン(イオンモール徳島)があり、ドンキホーテも開店して熾烈な顧客争いをしています。ましてイズミはそごうの親会社であるセブン&アイHLDGSと業務提携を結んでいるのも特徴です。(しかも、ゆめタウン徳島はLOFTと無印良品がテナントに入っている)特にイオンができても、品質で勝負をしていたが、結果的に負けたということです。
あと、駐車場も駅前のため有料です。郊外のモールは原則無料で車社会の地方(この場合四国)では利便性は後者の方が高い。
もちろん徳島だけでなく、全国の百貨店もなくならないように試行錯誤し、お客さんが来て収益が出るように努力しています。徳島そごうよりも売り上げが下回っている(しかも分社化以後赤字計上)松山三越もテナント収入(事実上のショッピングモール化)という方針に変更しますからね。高松三越は現在ゆめタウン高松やイオンモール綾川があるけど、丸亀町商店街の再開発も相成って好調ですが、油断できないと思います。いよてつ高島屋も含めて勿論今後も努力していくでしょう。香川県も高松三越しかないですからね。高知県も高知大丸しかないです。
今後の課題はやはり若者が買ってくれることでしょうね。いよてつ高島屋も東急ハンズが入店し、若い子も結構入っているそうです。(レジ待ちも結構多い)そういって主要のアパレル以外の事業を入れて魅力を出していく。そうなると、松山三越や瓦町FLAG(百貨店じゃないけど)のように百貨店がショッピングモール化になるのかもしれません。都心の百貨店は現実そうなってるところがあり、徳島そごうでもLOFT、無印良品やユニクロ(閉店)を入れてたみたいですし。
ただ、それはイオンモールやゆめタウンなどと同じことであり、駐車場が有料だと駐車場が無料(都心は有料)のそっちに流れてしまうことはあるからなぁ・・・似たようなお店でなく、いよてつ高島屋の東急ハンズのようにないお店や魅力あるお店あれば地方百貨店でもまだわからないと思いますね。でも、結構難しい問題だと思います。
色々書きましたが、百貨店は試行錯誤していますが、まだまだ油断できないですね。
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