JIN-仁- 村上もとかさん(マンガ感想文)
ドラマのキャストが素晴らしすぎて
コミックに手を出すのに
10年以上もかかってしまった。
ご存知かと思いますが、
ドラマのキャスト
南方仁 大沢たかお
野風・ミキ 中谷美紀
橘咲 綾瀬はるか
橘栄 麻生祐未
坂本龍馬 内野聖陽
緒方洪庵 武田鉄也
と、ありえないような豪華キャスティング。
特に中谷美紀、内野聖陽には
やられた!
その後、坂本龍馬を、福山雅治が
演じたときは、呆然とした。
内野さんのクセの強さがサイコーだったけど
福山さんの龍馬は、さわやか過ぎた。
内野さんは、すごいぜよ!
とにかく、以前、ドラマ感想文にも
書いたように、私は、ドラマ・仁に
ハマりまくった。
なんなら、永遠にコミックは読むまい、
と思っていた。
が、死ぬ前に、コミックも読むべきだと
思い直した。
(死期が近い??)
そして、最初から、ぶっ飛んだ。
コミックの仁には、
未来のミキが存在しない。
だから、すごくあっさりしている。
ドラマは、前半、仁は
未来のミキにがんじがらめで
女々しいほどに、悩んでいた。
人間らしいけど、ちょっと女性的?
そこがドラマの持ち味で、
仁が初めて野風に会うときの衝撃が
すごかった。写真の変化にも、毎回、ドキドキした。
コミックの野風は、江戸時代の
単なる花魁。
仁の運命の人ではない。
思いつくことをツラツラ書いていくと
コミックは、歴史上人物の似顔絵に
囚われすぎて、絵に魅力がなかった。
龍馬も、緒方洪庵も、
歴史の教科書のままの顔。
どうせフィクションなんだから、
もっといい感じにしたらいいのに。
ここが、「ジャンプ」という少年誌と
ドラマ・仁の、少女漫画趣味の違いが
一番顕著に出ていたとこ。
ドラマはドラマで、
そりゃ、感動した。
DVDで10回近くみた。
野風の話でいうと、
コミックの野風はフランスで
男の子を生んでるのに、
ドラマでは、日本で難産で
安寿という女の子を生んで、
のちに、その子が橘家の養女となり、
未来のミキの先祖になる、、、
そのほうが、女心に訴えるんんだけど。
コミックでは、仁は咲と結婚して
「仁友堂」を現在の大病院にしている。
ドラマでは、現在に戻った仁は、
橘家を見つけ、
中谷美紀と再会し、先祖の橘咲が
未婚のまま長生きして産婆を
していたと知る。
中谷美紀は安寿の子孫。
年老いた咲の白黒写真に、仁、涙。
これが、また泣かせる。
揚げ出し豆腐の件にも滂沱の涙。
が、コミックでは、現代に戻った仁は
仁友堂を江戸時代にいた自分と咲が
作ったことに感動はするものの、
その後、世界中を医者として飛び回り
野風がフランスで生んだ子供の子孫
(ミス・ルロン)と出会い、
ドキドキする。
ここらへん、浅い。と、いうか
少年漫画っぽいな、と思った。
私は、原作に勝った映像を
みたことがないが、
仁は、ドラマが勝ってたな。
と、いうか、ドラマが、コミックの
設定や人物のおいしいところを
バラバラに取り出して
再度組み立てて、
もっと女子受けする
感動ストーリーに仕立てた感じ。
原作者は、腹が立たないだろうか。
それに、音楽!!
MISIAもすてきだし、
私はこれがきっかけで
平井堅にハマった。
そして、オープニングの
壮大な音楽。
江戸時代と現在が重なるのに
感動していたら、
「ブラたもり見たらええやん」
と、突っ込まれたが。
なんだろう、コミックの仁は
あまりに少年マンガしていて、
仁の心を描いてなかった。
それに、武士の顔も、
野風も咲も市井の人の顔も
見わけがつきにくいくらいだった。
(私が老眼だからかもしれない)
軍配はドラマに上がるんだけど、
男子はやっぱりコミックかな。
もう、私の10年が覆るような
衝撃?だった。
ドラマ仁、美し過ぎる!!
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