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もっと評価されるべきクルマ!!トヨタ C-HRに乗ってみて!

今回は、タイムズカーシェアにて、トヨタのC-HRに乗ることができました。前々から気になっていた車で、いい評価をしている人と悪い評価をしている人が半々という珍しいクルマだと感じていました。今回はその理由について探ってみようと思います。

内装はこだわりを感じる

内装は、トヨタのこだわりを感じます。基本的にTNGAのトヨタ車というのは内装ではなく走りにコストをかけているメーカーだという印象があり、その中でもスイッチ類の配置やナビの操作性など、ダイハツほどではないにしろコストが限られている中でどこにお金をかけるかが非常に適切であると感じていました。
その中でもC-HRは、各部の形状が変更されていたり、曲線が多用されていたりと、近年のトヨタということを考えてもかなり凝った作りとなっています。

特にそれを感じるのはステアリングスイッチ。面白い形状をしています。コレ、正直そこまで使いやすいわけではないです。これが全体的な雰囲気とあっていなかったら僕的にもダメ出しポイントになりうるのですが、内装の全体の雰囲気にうまく溶け込んでいます。だとしても最初は少し戸惑うと思いますが…

近年のトヨタ車はカーシェア車両でも大量に用意されており、操作系にもやっとなれてきたかなという感じですが、C-HRは少し操作方法が異なるというか、近年のトヨタ車(ヤリスなど)とは操作系がひと世代前のものとなるので注意が必要です。
まずクルコン。レバータイプとなっており、みにくいですがステアリング奥のレバーを使って操作します。ヤリスではハンドルの右スポークに移動していたものです。
また、オーディオ関連は左側、メーター関連は右側に集約されており、配置だけで言えばこちらの方がまだ使いやすいです。

また、エアコンはデュアルタイプのものがついてましたし、シフトノブもひんやりした金属?のものが採用されており、トヨタの本気を感じます。シフトノブの操作感もヤリスやヤリスクロス、当時のプリウスよりしっかりと重厚で、高級感の演出がすごいです。

最後に、このためにわざわざRレンジにして撮ったのですが、いつものトヨタDAと違ってアラウンドビューモニターがついていました。クルマの形状がライズみたいに超つかみやすいわけでもないのであると便利ですね。

走りは秀逸!!

加速はじゅうぶん

まず加速ですが、必要十分です。深夜の都会の速い流れにもついていくことができますが、確かにヤリスやヤリスクロスのようなガッと出るパワー感はなく、しっとり上品に転がしていくといった感じで、4気筒エンジンの滑らかさも伴って非常にスムーズでワンランク上の加速フィールに感じます。これだけでもヤリスクロスではなくこちらを買う理由の一つになると思います。あちらは3気筒エンジンで元気に加速していく感じがあり、あれはあれで好きな加速フィールではありますが、C-HRはより振動も少なくスムーズで、音にも荒さがありません。スペックだけならヤリスクロスの方が軽快そうで良さげな感じがあるかもしれませんが、C-HRにもヤリスクロスにはない良さがあります。
ただ、正直にいうと、後に書く高速安定性や操縦性の良さを考えると、加速は物足りない、あわよくば60系のプリウスに採用されている2.0LのTHSが欲しくなるかなといった感じです。新型が出るやら出ないやらの話をちらほらと見かけるようになってきたので期待ですね。

乗り心地はかなりいい!

先週の記事で、CX30の乗り心地について書きましたが、要約すると、「単に硬いだけではなくアシのストローク量がなさすぎてすぐボディまで振動が響いてくる上に、それだけ硬いくせにハンドルを揺さぶるとロールしまくる」というようなもので、悪い車ではなかったのですが、お世辞にもいいとは言えませんでした。個人的な好みもありますが、SUVならもっと優雅に、運動性能とある程度の快適性というか優雅さがあってもいいのかなあと感じました。
対するC-HRですが、乗り心地がすごくいい、の前にボディがいいと感じさせられます。走り出しから剛性感があるのはTNGAのトヨタ車あるあるですが、もちろんC-HRもその傾向は見られましたし、質の高さを感じられます。
確かにコツコツはありますが、かなり収束がよく、そもそもボディまで振動がくることが少ないです。言うなれば、ラクシュリースポーツSUVといった感じで、バタバタするような振動はないです。が、ウインカーの音や先述の内装の質感からしても、もっとしなやかなアシでもいいのかなとは感じます。それでも乗り心地は全領域においてCX30よりもいいです。

ブレーキタッチはよくない

ブレーキタッチは、率直によくないです。1世代前のトヨタといった感じで、100%かっくんブレーキになります。これを克服してきたのは新型のノアハイブリッド(これもいずれレビューします)と60系のプリウス、クラウンクロスオーバーくらいで、正直トヨタハイブリッドの欠点ってブレーキタッチくらいなのでそこを克服してきたのはやっぱり今のトヨタ車の進歩を感じる部分ではありますね。

ハンドリングはすごいの一言!!

僕が実はこのクルマに乗っていちばんびっくりした部分はハンドリングです。まずSUVとしてはかなりしっかりしてます。自分の操舵に対してしっかりと、忠実にクルマが反応する感じがあり、安心感がすごいです。ただ、マツダというかCX30ほどかっちりした感じではなく、若干緩み感があると言われればC-HRの方が緩んでいますが、そういうかっちりした世界はプリウスに任せたという感じで、プリウスはしっかりとかっちりとしています。よりスポーティーを求める人はCX30の方がおすすめですが、優雅なGTカーとして優秀なのはC-HRで、(後席の広さはおいておいたとして)人を乗せて移動したり、長距離をたくさん走る人によりおすすめできるのはC-HRでしょう。
グラグラ感も少なく、CX30ほど明確にかっちりしていないので伝わりにくいですが、地味にかなりすごいことを成し遂げていると感じます。
重心が高いはずながらSUVながらしっかりと四輪の接地感を感じることができ、ここが安心感とGT的な安定感に繋がっていますし、複合操作にも強いようです。
例えば、街中で自分のレーンより流れの速いレーンに移るために加速して車線変更したが、先の信号が予期せぬタイミングで赤になったようなシーン。一見街乗りだし性能を発揮するような場面ではないように感じますが、意外と急ブレーキになりがちで、結果的に急ブレーキ×ハンドルの操作で結構前輪に負荷がかかっているのを感じます。背の高い軽自動車だとあまりやりたくないようなムーブですが、C-HRはSUVの中でもかなり安定してそのような操作に耐えますし、たまにやる人がいますがブレーキ踏みながらハンドル曲げるような動作儲け入れてくれると思います。あんまりよくないですが。

高速道路でも安定感の塊!

高速道路でも印象が良かったです。100km/h以上の連続巡行でもアシはしなやかに動きますし、CX30のように足のストロークが限界を迎えてボディまで振動するようなこともありません。
100km/h超えでももちろん安定していますが、アシの求める最適荷重は80km/hあたりで、一番乗り心地が良いです。
これだけ高速向きなだけに、何度も言いますがパワトレが1.8Lなのが惜しいです。2.0Lならばダラダラ流すだけでも1.8Lより余裕のトルクを感じられますし、高速域の伸びも良く、安定志向のGTカーとしてはもっといいものになるのに…ほんとに惜しいです。


まとめ

このC-HRというクルマ、自分の想像を超えていいクルマでした。リアの視界がよくないことは画像からもわかると思いますが、純正でアラウンドビューモニターがついてますし、後続車は見えるので問題はないと思います。
それより、CX30で短所であると感じていた、アシの硬さや、CX30よりも奇抜な内装が、やはり現代で見ても実力を隠してるクルマなんだなというふうに感じました。
ヤリスクロスよりも走りも内装も上質ですし、ヤリスクロスほどの親しみやすさはないですが、親しみやすくてベーシックなヤリスクロスと、よりラクシュリースポーツ、走りの世界を求めたC-HRといった感じで、棲み分けがしっかりできています。実力隠しすぎでは?
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