リーフおまけレビュー 下道+高速道路編
リーフおまけレビュー第2弾。もはやおまけの方が長いが、前回同様に「EVを運用する」ことに焦点をあててレビューしていこうかと思う。ということで、車そのものの走りや特徴というよりは、車を含めどのように運用していくのかという話をしていくことになる。
今回は、下道で尼崎市から鳥取市までいき、そこから高速道路を使って尼崎へ帰るというルート、おおよそ410kmほどの試乗となった。そこで起きた良くも悪くも予想外なことについて書いていこうかと思う。
17:00 スタート
今回は、車が少ない時間帯にたくさん走れる、あとは予算の都合で17時スタート、翌10時返却というスケジュールでやっていった。
出発する時のまともな写真がない。
17時に尼崎を出発し、神戸駅付近で友人を拾い、鳥取に向かう。下道でも4時間、混んでいることを加味しても4時間半くらいのルートで、それでいくと22時には着く「はず」である。とりあえず神戸に向かって車を走らせる。
ハーバーランドumieの屋上で待ち時間にちょっとだけ写真を撮った。時間帯も相まって神戸の美しい街並みが広がる。神戸の好きなところだ。
フォグもついててプロパイロットパーキングもついていたのでおそらくGグレードだろう。
この屋上駐車場まで上がる時に地味にEVのいいところが出る。ガソリン車やハイブリッド車ではバッテリーが切れたりそもそもパワーが必要でエンジンが唸り声をあげるような登り坂でも、電気のトルクでグイグイ上がっていく。初めて乗るとなかなか感動する要素だろう。普通に走っていてもエンジンが唸るような坂道やバイパス路、高速道路の合流でもなんの苦労もなく加速してくれ、ディーゼルのようなラグもない。加速度で言えば以前レビューしたアテンザのディーゼルが同じくらいだが、高速域での伸び感といい、確かに良く似た特性だ。ただエンジン音や振動の差は大きく、アテンザとは違う感動がある。あちらは音がガソリンエンジンに比較的近く、もちろん振動もある、ラグももちろんガソリン車としてはある。CVTではないのでダイレクト感こそあるが、EVのレスポンスには到底及ばない。ガソリン車に近いフィーリングで、こんなに低回転でこんなに加速Gがでるの!?というのがアテンザの感動要素だった。リーフでは、もちろん振動するものが車の中に存在しないため、振動もない。微かなインバータの音とともにラグなく力強い加速を提供してくれる。地味だが、普段ガソリン車に乗っている身からすると差は歴然である。
22:00 鳥取着(充電1回目 鳥取)
神戸にて友人を拾い、鳥取に向かった。EVの知識がなく手当たり次第というか行き当たりばったりな旅で、鳥取までバッテリーが持つか微妙だったが、航続距離的にいけそうだったのでとりあえず鳥取までは充電せずにいく事にした。これがのちにバッテリー温度と戦う事になる。
鳥取に着いた段階で194km走り、一度急速充電する。この時点で18%、航続距離は50kmで、最初に出ていた航続距離の表示(254km)はかなり正確であると言える。
30分フルで充電して、とりあえず59%、航続距離は161kmまで回復した。
ここでバッテリー温度の問題が。普通は真ん中より少し低いか真ん中あたりにあるが、少し上にあるのがわかる。このあと夕ご飯の時間にして、その間に下がるかと思いきや、それほど優しい問題ではないようで、温度表示は変わっていなかった。
とりあえずこのまま高速で尼崎へと出発する事にした。中国自動車道を使って佐用〜宝塚まで乗っていく。
1:00 充電2回目 あわくらんど
高速道路まで電池残量的に怪しく、高速道路でまたチキンレースをするわけにもいかない&バッテリー温度を危惧して、とりあえず鳥取道の途中で一旦充電することに。
37%、航続距離で84kmからの充電となった。
と、ここでバッテリー温度の問題が出てきた。1つ目の赤に到達しそうなのがみてわかる。とりあえず75%まで充電され、航続距離も181kmまで回復したので、20分ほどで充電を打ち切って高速道路まで走らせることにした。
ただ、もしこのまま温度が下がらなかった場合、次で赤に到達してしまうと予想し、とりあえず高速道路にのり、安富パーキングにて2時間ほど仮眠をとることにした。写真を撮り忘れたが、鳥取で充電した頃くらい(半分よりちょっと上くらい)までバッテリー温度は下がった。
5:30 充電3回目 加西サービスエリア
3回目は加西SAにて充電した。充電前の写真を撮り忘れたが、48%からの充電開始だった。
ここでは30分ガッツリ充電し、81%の198kmまで回復した。バッテリー温度もすこしだけ上がったが、ここからは使っても急速充電するなら50%までくらいに抑えて、チキンレースしなければ許容範囲だろう。ここで80%まで充電できたのは大きい。
7:00 充電4回目 西宮名塩サービスエリア
加西を出発し、西宮名塩SAまで4回目の充電をしに行った。プロパイロットも使ったが、朝日がまぶしくて途中で使い物にならなくなった。せっかく静粛性も高い空間なのにプロパイロットが使えないのは惜しい。クルコンモードであれば使えるが、やはりステアリング支援と前車追従が使えないのはなかなか痛い。西日でも自動ブレーキが使えなくなるので、特に秋は気をつけた方がよさそうだ。
それはそうと、SAや道の駅では充電器だけ別スペースに隔離されており、分かりづらい。混雑こそ避けれたが、あわくらんどといい加西SAといい、どこにあるかが普通に分かりにくいのは、EVを運用する上で注意点かもしれない。
60%、144km残して西宮名塩まで到着できた。これだけ残っていれば急速充電でもそんなにバッテリー温度がアチチになることは無い(だろう)。とりあえず休憩がてらサービスエリアを散歩して、中のお土産を見て帰ってきてちょっとYouTubeでも見て雑談していると、充電時間は意外にも気にならない。
今回はバッテリー温度と、8割充電できれば余裕で目的地に着く&目的地で200V充電が可能なので、80%で充電を中断した。
ここでもう1つ問題発生。ディスプレイが劣化してしまいタッチパネルの操作がままならない。EVもなんやかんやで歴史が長いようで、古い充電器だと陽の光で劣化してしまうことがある、なおかつまともな管理をされているかも怪しいということがある。なんとか充電中断できたが、このような際は連絡するといいのかもしれない。
番外編:六甲山
このあとは時間が完全に余ってしまったので、六甲山に上がってみた。初めてではなかったが、きっつい登り下りとカーブの連続、そもそも道が狭く、かなり厳しい環境である。この環境でもリーフの良さが光る。航続距離はどんどん減っていくがその中でも登り坂の強すぎるトルク感の恩恵は大きく、どんな登り坂だろうがガンガン登っていく。
それに、日産車らしく常に揺れている感じや、上屋も動かして揺れを吸収している感覚こそあるが、床下にバッテリーがあるからなのかシャシーの懐は大きい。乗り心地の悪い、整備の行き届いていなさそうな山道でも、なんの恐怖感もなく走ることができる。強いていうならステアリングが軽すぎるのが玉に瑕ではある。
高速道路でも安心して巡航することができ、フワフワする印象もない。
下りでがっつり回生させることができるのもEVならではだ。ハイブリッドカーだと大半がバッテリーがすぐにいっぱいになってしまい、エンジンが放電のために始動してしまうが、EVならば満充電でもない限り、回生は思いっきり使える。エネルギーを余すことなく回収できるのもやはり魅力のひとつと言えるだろう。
まとめ
こんな感じでどうにかバッテリー温度をそこまであげることなく旅を完結させることができた。詳しくはまとめ記事に書くが、バッテリーの使い方はEVで旅をするにあたって非常に大事である。
今回の旅で410km走行し、充電は返却時に200Vに繋がないと返却できないので、それを合わせると5回となった。
下道オンリーver.とまとめも記事制作して出す予定なのでぜひ読んでみてください。