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Wuppertal 大学政治学科修士課程
さて、今回のテーマは2023年10月に入学したWuppertal大学の修士課程です。
ヴッパータールとは私が住んでいるケルンから電車で約30~45分のところにある「現役世界最古のモノレール」で有名(?)な街です。
他にもいくつかの大学院に出願し、入学許可をもらいましたが、今住んでいるところから電車通学が可能であること、興味のある政治学科に入学できることなどを考慮してこの大学に決めました。同じタイミングで入学した同級生は全部でたったの6人。休学していたり、次の学期から入学してきた人などを含めても、一緒に授業を受けるのは多くて9人といったところです。このように少人数制であることが、私にとってはとても助けになりました。人数が少ないため、みんなで学食に行って一緒に昼ごはんを食べたり、授業後に図書室に行って課題をしたりと、団結力が深まったと思います。
卒業条件は、単位を全部で120獲得すること。基本的に一学期30単位計算で2年で終わらせる修士課程です。
大学に通ってゼミに出席するタイプの必修科目が全部で8個あり、一学期目と二学期目でそれぞれ4個ずつ取ります。三学期目は研究機関または政治機関で半年間インターンをし、四学期目は卒論を書きます。それに加えて選択科目があり、自分で2年間の間に2つ授業を取らないといけないのですが、これは3ヶ月間のインターンをすることでカバーすることもできます。
私は現在、二学期目を終えたところです。といっても、この夏にレポートを2つと口頭試験を1つ合格して初めて8個の必修科目をクリアしたことになります。
それを終えると、インターンを始めます。ここ最近はずっとインターン先探しに奮闘しており、メールで履歴書を送りつける毎日です、、、(これがなかなか難しい)。
ざっと説明すると、このような感じです。
ここからは、実際にドイツの大学院に入ってみた感想、感じたことを書いていきます。
以前、ボン大学の経済学部にいた頃のことを書き、その記事の中でも書きましたが、文系科目をドイツ語で学ぶことは外国人の私にとっては想像の何十倍も難しいです。
1つの授業につき、毎週最低でも約20ページの文献を読んで行かなければいけません。授業の中では読んできた文献についてディスカッションが繰り広げられます。
たまに英語の文献が選択されることもあります。ドイツ語よりは読みやすいと喜ぶのも束の間、英語で読んで理解した内容を授業ではドイツ語でディスカッションするのです。授業中、頭の中は英語とドイツ語と日本語で大変なことになります。
教授からは、「もう少し発言することをお勧めします。」と、言われたこともありました。とはいえ、集中して聞いていても、話している内容についていけなくなり、理解できないこともあります。何について話しているかわかっていなければ、もちろん発言することなどできません。
これが主に、一学期目の状態でした。友達の助けを借りながら、2つのグループプレゼンテーションをなんとか乗り越え、「民主主義と持続可能性」についてと、「政治システム」についての口頭試験を乗り切り、「スウェーデンとフィンランドのNATO加盟」についてドイツ語で20ページのレポートを書きました。
一学期目に比べると、二学期目は少し自分の成長を感じました。発言する回数も少しだけ増え、教授がモノローグを始めた時も、ほとんど理解できました。「EUの透明性登録簿」について1人でプレゼンをしたり、「EUのダブリン規約がドイツの難民保護法に与えた影響」や「スイスによる土地収奪が発展途上国の経済成長に与える影響」を調査するという研究デザインを作るグループワークでも率先してアクティブに参加できました。
正直なところ、誰が授業に来ているか、来ていないか、教授も管理できないような大人数の学科だったら、こんなに前のめりに慣れていたかわかりません。発言などせずにずっと黙っていたかと思います。だからこそ、この少人数の学科で、やるしかない環境に入れたことは自分の成長のためにとても大切でした。
明らかに授業についていけていない感覚のあった一学期目があったからこそ、あの悔しい思いがあったからこそ、二学期目はもっと頑張れたし、実際に自分の成長を実感することができました。
これで大学の授業に通学するのは一区切りとなります。
サッカーの練習があり、バイトがあり、合間の時間を縫ってジムに行ったり、サウナでリカバリーしたり、それに加えて大学の授業についていくために何時間も投資して文献を読みました。それでも、全て自分が決めた道だから、自分が好きで選んだ道だからこそ、生きているという実感の湧く日々で、やりがいを感じています。厳しい道だとわかっている一方で、自分はやればできるんだという自負があるし、だからこそやらなきゃいけない環境に身を置くことで自分が成長していけている気がします。
まだまだ自分らしく生きていきます。