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HEC Paris 修士日記#2【受験記録 後編】

前回の記事に引き続き、今回の後編では、HEC Paris修士コースMACの受験期:面接と合格発表について書いていこうと思います!

前編の記事(準備過程・書類審査について)はこちら:


🗣面接

書類審査通過のメールとともにオンライン面接の日程調整の連絡やってきます。留学生としては一番緊張するフランス語での面接。ソワソワしながら準備を始めます。

さて、同コースの面接の内容は以下のとおり:
およそ30分間の面接で2セクションに分かれており

  1. 10分間のプレゼン(スライドなどの資料なし)

  2. 残り20分は、プレゼンに対する質問と、志望理由などさまざまな質問

応募資格のある候補者は、30分間の面接に招待される。
Les candidats admissibles sont ensuite convoqués à un entretien de 30 minutes organisé en 2 parties :

第1部は、芸術、メディア、クリエイティビティの世界に関するテーマについて、候補者が自由に選んだ10分間の口頭プレゼンテーション
1. La première est une présentation orale de 10 minutes sur un sujet portant sur le monde des arts, des médias et de la création, librement choisi par le candidat,

第2部は、教授陣と企業経営者で構成されるパネルとの面接で、候補者、プロジェクト、目的、選択した専門修士課程との適合性などについて詳しく聞く。
2. La deuxième est un entretien avec un jury composé de professeurs et de responsables d'entreprise qui permet de mieux connaître le candidat, ses projets, ses objectifs et la cohérence de ses choix avec le Mastère Spécialisé choisi.

面接は前回の記事でも書いたとおり、6月25日に行いました。当時はベルリンの友達の家に遊びに行っていたので、友達には申し訳ないけど寝室に篭ってもらって、静かなリビングで行いました笑

さて、第一部のクリエイティブ産業をテーマにしたプレゼンですが、わたしは「TeamLab」(あの豊洲にある体験型でデジタルアートの会社)について話しました。

テーマを選ぶ際に気をつけた点は:

  • 「日本人であること」をできるだけ強調するために、必ず日本のクリエイティブ会社やアーティスト(書類審査では村上隆について書いた)について話すこと。

  • みんなが知っているような話(漫画、アニメ、ジブリ)ではなく、先方(面接官はこの分野の専門家なので)が「聞いたことはあるけど、よく知らない」と言うレベル感のトピックを選ぶこと。これは、例えば、日本を代表する世界的アーティストの草間彌生について専門家の前で話したところで、向こうからすれば「全部知ってる話」となるため。

のちのち、クラスメイトの話を聞いているとみんな面接官は3人いたらしいのですが、わたしは2人でした(同コースの学長とその秘書官的な人)。おそらく2人とも大人しめ?な性格なので、面接も終始淡々と進んでいきました。


まずは10分間の面接。

  • チームラボの芸術的側面からの特徴

  • マネージメント側面からの特徴

  • チームラボのこれからの課題と解決法

という内容、順序で話しました。上記で面接概要について引用したとおり、話す内容なども指定はなく、本当に受験者側の裁量に任されてるので、内容や構成は自由に選びました。

ただ、意識した点としては、同コースがクリエイティブ産業のビジネスマネジメントであること。つまりは、芸術的側面とマネージメント側面の両方に興味を持って、語ること。そして、これからのクリエイティブ産業の将来を考えた時にチームラボに発生しうる課題とその解決法は何かを考えること。

ざっくり簡単に話した内容を書き残しておくと

1. 芸術的側面
- 伝統的な日本画と最新のデジタルの融合性、
- その作品の裏にあるメッセージが日本的考え方である(自然との共生、神道的哲学など)

2. マネージメント的側面
- グローバル成長していること(世界各国にどんどんチームラボの美術館が増えている)
- デジタルマーケティングの活用(インスタ映えに適した作品)

3. 課題・解決
- 著作権の問題(デジタルアートの脆弱性)
- 領域の全く違う専門家を一つのチームとして動かすマネージメント力

とこんな感じです。

ここでもう一つ意識しておくのは

「自分はこの分野の専門家ではないから面接官が唸るようなハイクオリティ内容のプレゼンを求められている訳ではなく、この分野に興味を持ってリサーチを積極的にしているかどうか」

ということです。この分野について知らないからこの修士で知識をつけたいわけで、あらかじめこの分野に精通しているならこの修士号いらないですよね。

フランス語力に関しては、当時はDALF C1取得済でしたが、やっぱりフランス語でのプレゼン、しかも10分なんて不安でしかなかったので、一言一句トラスクリプトを書いてそれを丸暗記していました笑


そして面接後半。

まずは、プレゼンに関する質問。
(学長)この会社の売上ってどれくらいなの?
(わたし)あ、おそらく非公開なのでわからないです(普通に調べてなかっただけだからテキトーにそう言ってしまった笑)
(学長)あ、そうなんだー。

(秘書官)この会社ってグローバルに展開してるの?
(わたし)(え、散々プレゼンで質問したやん。。聞いてなかったのかな。。)はい、〜〜〜です。(プレゼンの内容をそのまま)
(秘書官)はい、OKです。

続いて、志望動機などの質問。。にうつるのかなっと思ったのですが、ほとんど大したことは聞かれず、「これって、完全に興味ないのか、逆に合格にしてあげたいと思っているから形式上やってるだけなのか」と不安になりました笑

例えば

  • 社費留学ってことは、修士の後は仕事に戻るってこと?

  • 去年は南仏にいたようだけど、どうだった?楽しかった?

  • 南仏でも美術館とか行ったー?

などなど。。全然構えていた質問聞かれず、淡々と答えていって20分過ぎました。

こうして、オンライン面接は終わりました笑

💻合否の瞬間。。。

そして、合否発表の7月2日。

朝からまだかまだかとメールをずーとチェックして、出願用のプラットフォームにもメール来てないかとチェックして。

そして、お昼過ぎ。

HEC Parisから1通のメールが。

おそるおそるメールを開けてみると

You are admitted to the Mastère Spécialisé - Médias, Art et Création program at HEC Paris, CONGRATULATIONS ! Please enjoy our special congradulations video just for you!

第一志望なことあって、すぐにベッドから跳ね起きました笑
そしてパリに住める!!!パリでの生活だ!!

と、もう気分はしばらくウキウキでした笑


以上がわたしのHEC Paris修士課程の出願〜合格までの体験記でした。

あまり情報のないHEC Paris(というか、フランス修士課程一般的に)の受験記を書くことで、この記事が1人でも誰かの役に立つと嬉しいです!

まあ、誰の役に立たなくても、将来の自分が日記感覚で楽しんで読めるのでいいですが!笑
それでは!

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