学校と僕
「おーい」と僕を呼ぶ声がする。
達郎くんの声だ。達郎くんはいつも僕を待ってくれる。
「今行くよ」と僕は返事をする。
僕はいつも達郎くんを待たせている。
僕は急いで学校へ行く準備をする。
「いってきます」とお父さんとお母さんに言って外に飛び出す。
「今日は早いね」と達郎くんが言う。
「少し急いだんだ」と僕は言った。
達郎くんと僕はいつも一緒に学校に行く。僕たちら学校でもだいたい一緒にいる。
「授業始めるぞ〜」と先生が言いながら教室に入ってきた。
「起立、礼、着席」当番の子が先生にあいさつをして、授業が始まった。
「宿題の答え合わせするぞ〜」と先生は言い、達郎くんを指名した。
達郎くんは見事に正解して先生から褒められた。
やっぱり達郎くんはすごい。テストはいつも100点だし、僕とは違う。
「じゃあ次は将太、この問題わかるか?」
僕は先生に当てられたがもちろん解らない。隣の達郎くんをチラッと見た。達郎くんはそれに気づいて僕に答えを教えてくれた。
僕はそれをそのまま答えた。
「正解だけどまた達郎に教えてもらったんだろう。勉強も体育のときみたいに頑張ってくれればなぁ。」
やっぱり先生にはバレていた。先生の言うとおり僕は体育だけは得意だ。
今日の授業も終わり、僕はいつものように達郎くんと一緒に帰っていた。
「達郎くんは何でもできてすごいよね。僕なんかまた宿題教えて貰っちゃったし。」
「将太くんだって体育になると一番すごいじゃん。僕は普通程度にしか運動はできないし。みんな得意なことと苦手なことはあるよ。人それぞれ違うんだから」
「そんなものかなぁ。」
「僕はいつも将太くんに助けられてるよ。そんなこといいじゃん。こうやって毎日遊んでそれで楽しいんだから。みんな一緒ならこんなに楽しくないよ。」
「そうだね。じゃあまた明日」
僕は達郎くんの言葉に納得して、達郎くんと別れた。
「また、明日」
達郎くんはこう言いながら手を振っている。
「ただいまぁ」
僕は元気にそう言いながら家に入っていった。
それから僕はご飯を食べて、お風呂に入って、明日を楽しみにしながら布団に入った。