【インタビュー】オンラインのジャグリング大会「e-Jugg」への想い #2
ジャグリングのオンライン大会を主催されている御堂さんから、e-Jugg運営の裏側の様子について伺いました。前半はこちら。
それでは引き続きインタビューをお楽しみください!
ー e-Juggの運営はふたりでしたよね、どのような役割分担でしたか?
やむくんが大会としての運営を全部やってくれていて、私はもっぱら動画や配信をやっていました。
具体的にやむくんがやっていたのは、審査員集めやルール選定、点数の入力システム作成などです。審査結果が出た後に問題がないか、取りまとめた後に審査員に確認するなどの折衝も含まれています。
やむくんは北海道東北大会の主宰をやっていたので、過去に採点項目を作成した経験があるのではないかと思います。
ー 御堂さんは具体的にはどのような準備をされていたんですか?
まず、動画編集については、「ナレーションや休憩もすべて含めた1本の長い動画に仕上げ、それを放映する」という方式をとっています。
送られてきたままの動画を順番に切り替えて再生し、それを配信することも可能です。ただ、それだけだと少し見にくくなってしまうので、私は違うやり方をしています。
これが結構な重労働になります。何時間もかけて書き出した動画にミスがあったり、直前になって動画の送り間違いによる差し替え依頼が来てやり直しになることもあります。5時間の長い動画を書き出すには PCのスペックも要求されるので、そこにも少しハードルがあります。
ちなみに配信については、youtubeで行いました。事前の接続準備も大変な上に、ネットワークや youtube側でトラブルが発生しないかを常に監視する必要があります。もし配信を試されようとしている方は相談してもらえると嬉しいです、できる限り協力させていただきます。
ー やってみて大変だったことはありましたか?
本番直前は忙しかったですね。動画は締め切り間近に送られてくることが多いので、本番の1週間前からが大変でした。会社から帰った後は e-Juggの作業で一日が終わることが多かったです。
e-Juggの第1回前日はほぼ徹夜でした。午前4時まで編集し、書き出しを開始してすぐに寝て、朝起きたら完了しているような状態でした。
第1回の動画提出締め切りは2日前で編集期間が短かったので、第2回は1週間前に変更して少し余裕を持たせるようにしました。
ー 期限が短いと焦ってしまいますよね。大会までにどんな準備をされているんでしょうか
まずは50人程度のエントリー者から、動画という比較的容量の大きいファイルを受け取ります。それを全員分ダウンロードして、再生の確認をして、なくさないように自宅のNAS(データが消えにくい保管庫のようなもの)に複製します。最後に再生確認ができた旨をメールで出場者に連絡します。
この1連の流れは作業内容的には単純ですが、1個1個の工程に微妙に長い時間がかかるので社会人になった身としてはなかなか大変でした。
締め切り間近になると急にたくさん送られてくるようになるので、こちらの作業が追い付かず、当初は「メールの返信ないけど届いたのかどうか教えてくれ!」といった旨のメールもたくさん来てしまいました…。
申し訳ないと同時に、こちらも限界なので許してほしいなという気持ちでしたね。このあたりはなかなか難しかったです。
ー それは大変でしたね、運営について次回に向けて改善しようと思っていることはありますか?
情報のやり取りで苦労したことが多かったので、そのあたりを改善しようと思っています。メール本文にエントリーネームも本名もなく、動画のタイトルも日付だけという人が結構多くて、どれがどれだか分からなくなりそうになりました。
出場者の大半と面識がないので、間違えていても気づけないというのは想像以上に怖いものがあります。あとは何人かはこちらの指定した形状でないファイルを送ってきたりしていて、修正にも時間がかかりました。
今後はエントリーフォーマットを作成するなど、私たちの方でうまく対処していきたいと考えています。
ー ジャグリングの大会をやって感じられたことはありますか?
話が少しそれるかもしれませんが、いずれ、ジャグリングの大会の運営だけで食べていける人が出ていけると良いなと感じました。
これは日本人は収益を得ることに抵抗を感じている人が多いことも原因だと思いますが、今は全てにおいてボランティア感が強いですよね。
私は収益を得たからこそ次につながる一面もあると思っていて、資金がショートしたから続かないというのがもったいないと考えています。
幸いにして e-Juggは皆さんからのご協力があってちょっとの赤字くらいで済んでいますが、やはり支出がある程度あるので全く収入がない状態で続けるのはなかなか難しいです。
ー たしかに継続のための収益化は大事ですよね
イベントが継続することで、最終的には参加者もクオリティや頻度の高い大会を享受できるというメリットもあると思います。日本ディアボロ協会のように1つの団体で何度も継続できるものがあると良いですね。
運営が社会人の場合、必死でジャグリングのイベントを運営するよりも残業でもしていた方がいいやなんて思われてしまったらイベントがなくなってしまうかもしれません。そうならない程度の資金の流動性があれば、これから社会人になる人でも色々イベントをやりやすいかなと思います。
また、ジャグリングはスケールが小さいから外からスポンサーを得られず、業界内からしかスポンサーを得られないのが難しいところです。そういった意味で規模を増やすのも大事で、それによってジャグリング界を正のスパイラルに導くことに繋げられるんじゃないかと考えています。
e-Juggの観客は200人で、ライブ配信後は3,000人の視聴がありました。外部スポンサーを得るためにはせめてもう1桁くらい上の再生回数は必要だと思うので、まだまだ届かないのが現状です。
ー さいごに出場者にひとことお願いします。
第1回、第2回ともに一瞬で定員になってしまうくらい多くの出場者に恵まれたことに大変感謝しています。
少なくともあと数回は今と近い方式でe-Juggを開催していこうと考えているので、この大会が皆さんのモチベーション向上に少しでも寄与できたら嬉しいです。
e-Juggは大会に向けて練習する参加者のためだけではなく、ジャグリングが好きで見ているだけでうずうずしてくるような人もいると思うので、そういう視聴者にも良い影響を与えたいと考えています。
さいごに1つ宣伝ですが、第3回 e-Juggは2020年11月22日を予定しています。皆さんの出場および観戦をお待ちしています!
↓公式Webサイトはコチラから。
インタビューは以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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