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もしも、委員長がスーツを着てたなら

さて、今週の話題と言えば、やはり史上初の米朝首脳会談でしょう。朝からテレビはこれ一色。今年の話題にもなりそうですけど。
 

僕もちらっと見てましたが、トランプさんの堂々とした振る舞いの前では委員長は親戚の社長のとこに面接受けに来た甥っ子みたいな感じでしたね。横一線で比べちゃうと実像が分かっちゃいます。やっぱりトランプさんはビジネスマンとしては一流だなと思います。人間力が違う。
 

そんなトランプさんですが、勝負所ではいつも赤いネクタイをしています。それは彼がイメージする「強いアメリカを牽引する指導者」像を演出するため。

 
白いシャツに赤いネクタイはジャケットが黒でもネイビーでも映えますよね。写真や映像に残った時、主役がどちらかすぐに分かる。米朝首脳会談では委員長が黒づくめで来るだろうから被りを避けてネイビーにしたのだと思いますが。事前交渉で衣装の話も出てたりして。
 

そんなトランプさんもブルーのネクタイを着ける時もあります。大統領選挙でヒラリーさんとテレビ討論会をした時もそうでした。

この時は「トランプは狂信的だ」という意見が多かったので冷静さをアピールしようとしたのでしょうが、討論会の支持率は全身赤を纏ったヒラリーに負けています。見ている人は「トランプは守勢に回った」「ヒラリーが攻めた」と感じたのです。


もちろん、場面に合わせて、空気に合わせてコーディネートを変えていくことは必要なのですが、特にビジネス絡みで勝負する場面では相手・その場を制することを第一義に考える必要があります。ファッションひとつでかなり印象が変わるのです。その辺もビジネスマンとしてに手腕が問われますね。

 
そして、もう一つ考えなければいけないのは「写真が残る、拡散される時代」だということ。

 
今回の会談の写真は後世にも歴史的端緒として使われていくはずですが、トランプさんの行動力の賜物であり、功績の一部として認識されていくでしょう。もうそういう絵面だから。

 
でも、もし委員長がバシッと三揃えのスーツで現れていたらどうだったでしょう?

 
きっと主役は委員長になった。
スーツは?ネクタイは?どこのブランド?なんて話題でYahoo!ニュースは氾濫していたでしょうね。技術があればコラ作りたい。

 
まぁ正直それが似合ってるかは分かりません。おぼっちゃまくんの“びんぼっちゃま”になる可能性も否定できませんが、今回の会談の見方をひっくり返すには、それくらいやってみるしかなかったのではないかなと思います。普段がアレですから相当インパクトがあったんじゃないかな。

 
いつも通りファッションで攻めにいったトランプさんと、いつも通りを守った委員長という構図では勝負になりませんよね。

 
我々一般人だって、SNSでちょっと調べたらどこかで写った写真が出てくる時代なわけです。芸能人だってキメて載せた写真と普段の写真のファッションに差がありすぎるとネタにされたりします。やはり残りそうな時、拡散されそうな時には、ちゃんとしたファッションを身に付けておきたい。それが後々意味を持ってくるかも知れません。

 
勝負服、勝負カラー、大人ならひとつは持っておきたいものです。きっとシビアな場面であなたを助けてくれますよ。

 
トランプさんに対抗して、金髪に全身赤で固めた委員長も見てみたかったなぁ。どこの漫才師だよ。というかカズレーザーじゃん。そろそろ怒られるのでやめときます。

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神崎裕介(ひろゆき)/日本一ファッションを言語化するスタイリスト
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