自分の原体験

「今の自分を作った原体験は何ですか?」

そう聞かれて間違い無くこれと思えるのが
大学3回生の夏休みに長野県の車山高原に
あった保養施設「みどり山荘」での住み込みバイトです。

当時の僕はどちらかといえば大人しく内向的で、(これは今もそうなんだけど😅)友達も少なく、でも本当は心の中では、誰かに見られていたいというようなタイプでした笑。
そんな不器用な人間なのに、表面的な体裁は取り繕うので、外から見たらさほど不器用には見えないけど、かと言って何も目立たない、そんな人間だったはずです。

そんな僕が21歳の夏、詳細は省きますが、プライベートで大変な失敗をして、自分を見失い、家族にも心配や迷惑をかけてしまいました。

その時は死にたいな、逃げたいな、そう思ってたかもしれません。ただ、逃げてばかりの人生で終わるのは悲しいし、そもそも簡単に人生は終われない。でも自分はすぐには変えられないし。

悩んだ末に、じゃあ、って考えて取った行動が「環境を変える」だったのです。

みていたバイト雑誌でたまたま車山高原の夏休みバイトを見つけて飛びつきました。惹きつけられるように、「住んでる京都の地を離れて働いてみよう、いま離れなければ本当に自分は駄目なままだ」そう思って応募しました。

このバイトは夏休みの1ヶ月半、施設に住み込みでお客様の朝食の準備から片付け、掃除、夕食の準備と片付けをするというもので、昼間だけ数時間の休憩、フルでの休みは週一回だったと思います。夏休みバイトだったので、現地には同じ関西からきた学生も2人いました。

もちろん、それまでもレンタルビデオ屋とかでバイトはしてましたが、どれも仕事が終われば「家」という帰る場所、逃げる場所がありました。でも、あの時に環境を変えて働くことを決めて本当に良かったと思います。

ここでは仕事する場所も住む場所も同じ。毎日毎日仕事と向き合い、自分と向き合い、バイト仲間や施設長夫婦と向き合う。そんな毎日でした。仕事は半月もしたらだいぶ慣れて、いろいろ学ぶことも多かったです。

山上の環境で、学生だから車もないし、山を降りることもできず、自然しか見るものもなく、休みの日は毎日、車山高原を歩いていました。バイトを始めた7月にはニッコウキスゲが鮮やかに咲いていたのに、8月にはマツムシソウ、そしてバイトが終わる9月には一面にススキが咲き乱れてました。黙っていても時は流れて景色はどんどん変わっていくのです。永遠に変わらないものなどない。変わらないで、くよくよ立ち止まっていたのは自分だけだ。そんな当たり前の事に感嘆したのを昨日のように覚えてます。

そしてバイトを終え山を降り、それまでのバイトでは得られなかった報酬をいただき、日常に戻ったころから自分の生き方が自然と変わった気がします。

やりたいことを今やる。
会いたい人には会う。
やった事がないことだって飛び込んでみる、 嫌だったらやめたらイイ。

周りに変化を求めるのではなく、
まずは、自分が環境や行動を変える、
それを自然に考えるようになりました。

それに、飾って取り繕って生きたところで、身の丈以上の事は、結局後から自分で後始末する羽目になるんだし、それならたとえ

失敗しようが自分が思うように素直に生きてみようと考え始めたのがこの時期です。

以降は たとえば
・急にダイビングのライセンス取りたくなって沖縄の海の綺麗さに感動した🥺。

・運動は苦手だけど体を鍛えたくてジムに通いだしてもう7年半になる🏃‍♂️。

とか。

最近でも、
大人になってから改めてピアノやドラムを始めて難しくも楽しい🎹🥁と思う自分がいたり、昨年あたりからセミナーに参加したり、SNS界隈の人との交流が深まり、仕事にも生かせそうと感じていたり☺️。

年齢を重ねて変化の幅も広がって、深まってもきました。

でも、あの21歳の夏の体験があったからこそ
今の自分がある。そんな気がしてます。

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