詩 『夏より小夏』
じっとりしてきた
80年代の香港映画的
ちょっと重たいな
でも抱えて帰る
……あのままでいたら……
ううん
このままでいい
こんな風に歩く
たぼたぼ
たぽたぽと
ある初夏のこと、仕事が終わったタイミングでした。小夏を取りにおいでと親戚から電話が。
小夏ひとつひとつは、ネーブルくらいの大きさだから、さして重くはありません。でも、5個だと手で持つにはしんどくて。
路面電車もバスも通っていない其処では、歩くしかない。田舎の道は街灯もなく真っ暗闇が怖くて怖かった。
頭の中で色々な思い出が蘇ってきて、その思い出と今の自分とが会話し続けた、そんなへんてこな詩です。
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