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致知2022.6月号再読 雑感
逆境に耐える
福地茂雄氏の文章に、「自己責任を考える前に他責に逃げ込んでしまってはいないでしょうか」とあった。
大学院で、動機づけ論一つ、自己決定理論を援用し、論文を書いた。そこでの経験から自分自身の選択を自身の将来などに結び付けたり、内発的な動機づけに基づいて行動を自律的に行えるように教師としてサポートを行っていくことが大事であると考えている。
自分自身もそうだが、子供たちには「〇〇のせいでできなかった」「お母さんが言ってくれなかったから」…などなどの言い訳を続けているとどういう心になるのか。そういうことを自問自答させていくことが改めて必要だと感じた。
特集 伝承する
常岡一郎氏の言葉が引用されていた。
「勤勉、努力、誠実の積み重ねは明るい心を生む。わがまま、勝手、怠け、不実、その積み重ねが暗い心、冷たい心、ずるい心、苛立つ心になる」
大変分かりやすい。行動が心を作るが「まさに修養自体が明るい心をつくる努力」と言ってよい。
子どもたちにも話したいし、教室に掲示をしたい。
久保田陽彦氏「笑う門には福来たる」
私も家族も大好きな鳩サブレ。その豊島屋の社長さんだ。
久保田氏のエピソードに「お客様をお得意様に お得意様をご贔屓さんに」というものがあった。
これは久保田氏の父である、先代社長からの教えだそうだ。
いわゆる強いファンをつくる、というところだ。
どこで買うか、より誰から買うかという時代。
西野さんの『夢と金』からもたくさん学ばせてもらっており、子供たちにも様々な形で伝えていきたいと思っている。
西野さんは「顧客は機能を買い、ファンは意味を買う」と述べる。
顧客のファン化はこれからのビジネスにおいてきわめて重要な視点だ。
さて、久保田氏が考え、実行していることは「すべての人が笑顔になるために」という経営理念と3つの行動指針だ。その一つに「豊島屋が鎌倉にあることを忘れずに、そしてそのことに誇りを持つこと」とある。
私は鳩サブレが好きだ。サブレはたくさんある。でも、鎌倉に来たら鳩サブレを買う。
それはある意味、鎌倉とセットになっている。
鎌倉が好きで、そのセットとして遊んだ思い出には鳩サブレがあった。
鎌倉を愛し、鎌倉とともにファンが増えていく。
そういう豊島屋さんだからこそ私はいつも鎌倉にいくと鳩サブレを買うのだろう。
ほかの県で〇〇サブレを見ても買おうとはあまり思わないのに。
こんな話を子どもたちにしてみようと思っている。
佐藤等氏「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」
現在博士課程において構成主義的指導観の研究をしている。
知識基盤社会の考え方が基本である。
ドラッカーも知識基盤社会の考え方を基本としていたのだと思える。
マネジメントとは何か。
①部下の仕事に責任をもつこと
②ほかの人の働きに責任をもつこと
③知識の応用とその働きに責任をもつこと
・・・(中略)・・・
このような背景には「知識」に関する価値の変化があります。
これまでは知識は役に立たないものとされていましたが、1960年代以降、富を生み出す主要な源泉は資本でも労働力でもなく知識になりました。つまり産業や経済の現実が変化したのです
「ものをつくったり運んだりする産業ではなく、知識や情報をつくったり運んだりする産業が経済の中心となった。製薬業が生産しているのが実は知識である。ピルや軟膏は知識の塊以外の何物でもない。」
このように、知識基盤社会の考えそのものである。
知識基盤社会における知識をどう身に着けていくのか、という考え方は知識注入主義的ではなく、学習者が知識を構成していく、知識構成主義的な学習観や指導観にならなければならない。
ドラッカーもそのように考えるからこそマネジメントの内容として③を挙げている。
私たち教師は、子供たちが基礎をいかに身につけたかということに焦点をあてすぎていたように思う。
しかし身に着けた知識を、いかに応用して学びを深めることができたかにも責任を持つべきなのである。
教室のTeacherであるが、知識のManagerとしてかかわっていくことが大事なのだと考える。
このように教師の役割変化という点で改めて示唆をえることができた。