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差別のリアルを知らない、私たちができること

生まれてこのかたずっと日本に住んでいる私は、正直、日常から人種差別を感じとったことがない。でも、今回アメリカで勃発した事件を受けて、幼少期に9年間シカゴ暮らしを経験している政治くんからこぼれた「白人警察ね、、、」のことばには、その現実を目の当たりにしたことがある実感がこもっていた。何より、ちいさな少年だった彼自身もまた差別の対象になり得たという事実に、胸がぎゅうっと苦しくなった。

リアルを知る人、知らない人。そこにはきっと、とても大きな壁がある。でもだから他人ごとでいいのか。

SNSで今猛烈にシェアされている、45、31、16歳の3人の黒人男性が言い合う動画を観た。殺害されたジョージフロイド氏の弟さんが必死に声をあげる動画を観た。それぞれの主張はまったく同じもので、「暴動ではなにも解決しない。命を晒してはいけない。これから私たちは、他の手段を使うべきなんだ」ということだった。つまりそれは、『選挙に行こう』ということ。「誰がどんな人なのか、それは他人に教えてもらうことじゃない。自分自身で、自分を教育しろ。これからは自分自身で誰に投票するか決めるんだ。」

リアルを知る言葉には力がある。そんな中で、知らない私たちは何ができるのか。それは、そのムーブメントの一部になることなんだと思う。遠い国の悲しい出来事で終わらせるのではなく、自分なりの声にして、自分ごとに落とし込むこと。それがやっぱり大切なんだと思う。だって、彼らの声は、今日本人の心にも響かせるべき言葉なのだから。

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