🌸機能的サービスと情緒的サービス🌸

こんばんは。
平田真智子です。

先日の「サービス業」の話しに続いて、ちょっと考えておりました。
皆様にとって、「サービス」って何でしょうか。
深く考えてしまうと、とてもとても深い。。。
今日のBlogでは、
「機能的サービスと情緒的サービス」について書こうかな、と思います。
皆様ご存じかと思いますが、読んで頂けたら光栄です。
（写真は、随分前のおいしい思い出写真です）

私が、接客者として何気なく仕事をしている中で、
日々行っている「サービス」という仕事を、
分解して考えさせて頂く機会がありました。
（ご指導くださったコンサルタントの＠＠先生、ありがとうございます！！）

私は、「接客サービスにはマニュアルは不適である」という考えを持っており、
以前からあえてマニュアルを作ることをしませんでした。
その分、スタッフには「事例を伝えること」を大切にして参りました。
私から伝える事例よりも、
一緒にサービスを提供している仲間からの
「失敗した事例」や「成功した事例」「喜んで頂けた事例」を
伝えあうことをより重要にしてきました。
その「伝える環境」作りは、
朝礼の時間を利用したり終礼の時間を利用することで、整備してみました。
「伝える環境」ができあがることで、
「サービスの共通認識」を高めていくことに繋がっていくと信じております。

おっとっと、機能的と情緒的、、、もう一度整理してみますね。
簡単に言うと
「機能的サービス」とは、「対価に対して当然のサービス」「行わなければならないサービス」
「情緒的サービス」とは、「対価以上のサービス」「思いがけないサービス」「言われないけど察知して行動するサービス」

冒頭で申し上げた「サービスという仕事を分解して考えさせて頂く機会」で、以下の様なことを学びました。
日頃、「サービス」として行動していることや認識していることをひとつひとつ書き出してみる。
そのサービスは、「当然のサービス」なのか、「思いがけないサービス」なのか、分けてみる。

具体例としては、
「とあるレストランに両親の金婚式の御祝いと伝えてディナーの予約をした。
当日伺うと、予約に対して御礼を言い、すぐに準備された席に通してくれた。
そして、美味しいお料理をタイミングの良い提供方法で、笑顔で感じの良い係が接客をしてくれた。
少々ワインを飲み過ぎてしまったかと思われる父に、そっとお水を置きに来てくれた。
そして、デザートのとき、プレートに『祝、金婚式』という文字と、メッセージcardが添えられていた。
父は、とても嬉しそうにし、母も幸せそうな笑顔をして記念写真を撮った。
このレストランを予約した私は、大変満足な気持ちになり、ここを選んで良かった、と思った。」

この事例で言うと、
「機能的サービス」は、
・予約がしっかりお受けすること
・予約の御礼を言い、お待たせすること無く席にお通しすること
・料理が美味しいこと、タイミング良く提供すること、笑顔で感じが良いこと
「情緒的サービス」は、
・お客様の状況を察知し、お水をそっと提供できること
・予約の時のお客様の一言を取りこぼすことなく、スタッフに情報共有できること
・デザートに一言メッセージプレートをつけること
・メッセージcardをプレゼントすること
です。

分けて考えていくことは、
サービスを提供する上で何をどのようにすることが必要なのか、
何をしなければならないのか、
もっとお客様が感激や感動をして下さる為には、
どのようなコトを自分自身がしなくてはならないのか、
考えられるようになりました。

しかし、そこで気づいたことがあります。
組織のレベルが上がっていけば上がっていくほど「情緒的サービス」が「機能的サービス」に移行していく。
「当然のサービス」が増えていく組織になっていくことが、成長の一歩なのかも知れない、と考えます。

お客様が、サービスを受けて「満足すること」は当然のことであり、
再び訪れて下さる為には、「感激や感動をすること」が必要なのでは、と思っております。
その「感激や感動をすること」は、どのように生み出されるのか、どうすれば良いのか、などスタッフと共に日々考えてきたように思います。
その時に、やはり、
「事例」を聞くこと「実際にあった出来事」を具体的に聞くことで、スタッフの感性が磨かれ、
どのようにすることが「心配り」で「気配り」で「気働き」なのだろう、
ということが理解できていくと考えています。
その事例を聞けば聞くほど、数が多ければ多いほど、各個人が成長できると思います。
成長すると、その各人のベクトルが、どんどんと同じ方向を向いていくと考えています。
さらに、その組織はどんどん成長できる！！
私は、あの時、皆で話しを出し合うことの重要性を学びました。
終礼でスタッフ一人一人が話してくれることでドンドンと成長していったことを体感しました。

「サービスの事例を共有すること」がとても大切だと思います。
そして、共有することで
「機能的サービスと情緒的サービス」をしっかりと理解でき、
組織のサービス向上を図ることにつながっていくのですね。

日本の文化のひとつに、「心配り」「気配り」「気働き」があり、
それは、「人の気持ちを察して行動する」とか「空気を読んで行動する」など、
お作法や形式では伝えることができない何か、があり、
親や兄弟、家族や周りの人々と接して、
語り合ったり、喜んだり悲しがったりすることで
その文化は継承されてきたのかと感じています。
近年、「人と人との繋がり」の環境が変わり、
その文化も少しずつ変わりつつあるかも知れませんね。

「機能的サービスと情緒的サービス」
これは、サービス業に従事する人にとって、
仲間と語り合うことで、少しでも事例を共有し、事例を増やすことで、
お客様が「満足・感動・感激するサービス」を提供することができるのですね。