20250105 ほしい物リスト（演劇・東京）
いい演劇がつくりたい、というのが目下いちばん大きな願いではあるものの、ふとしたときに大人（私も大人だけれども）の方から「あなたがよりよく演劇をやるために、どうやってお手伝いしたらよいですか？」「何か欲しいものや、必要なことはありますか？」と聞いてもらったりしたときに「お金！」というのも、それはそうなのだけど芸がないというか、おもしろくないというか、あまり解像度が高くないな、と思うことがあった。
▼たとえばまず稽古場がほしい。別に公民館を借りて稽古場ジプシーをしたっていいし、東京都にはたとえば水天宮ピットという舞台芸術のため専用の稽古場があって、そこは長期で独占的に利用できるので公演のたびにものすごくとても助かっているのだけれども、それでもたとえば楽器が使用できないとか、大きな音を出せないという、一つひとつとってみれば地味だけれどちょっとした困り事があったりする。演劇のリハーサルで好きなときに好きなだけ、おもいきり使える自由度の限りなく高い良い環境の稽古場が欲しい。
▼演劇の公演のためには様々な作りもの、たとえば昨年5月の野外劇の公演だと所作台や野外劇用の椅子などを製作してもらったのだけれども、そういうものをつくるための工房も欲しかったりする。もちろん専門のスタッフの方に発注すれば、その人の作業場や工房でつくってもらえたりはするものだけれど、劇場や稽古場に近ければ実際のリハーサルの進行と合わせて舞台美術や小道具、衣装の製作が進められたり、運搬のために人が行ったり来たりしなくてよくなるのでコストも抑えられたりするメリットもある。
▼あとは舞台美術や衣装、小道具なんかを保管しておくための倉庫が欲しい。自分の公演でも使った小道具や美術を公演後に保管しておくための小さなトランクルームは借りているけれど、たとえばこれから真剣に国内外での再演を考えるような作品をつくろうと思ったらそうした資材一式をきちんと保管しておくための倉庫が欲しいな、と思う。自分の公演でも他の誰かの公演でも、せっかくつくった舞台美術や装置、小道具が公演直後にゴミ同然に廃棄されるのを見ると毎回なんとも言えない気持ちになる。
▼さらに言うと国内外のアーティストと東京で共同して創作しよう、となった時のために中長期で滞在してもらえるような宿泊施設がほしい。ホテルやウィークリーマンションやなんかは都内にもちろんあるけれども、もっとコストを抑えて長い時間快適に過ごせるような宿泊施設があったらものすごく助かるなぁ、と思う。一緒に作品をつくりたいアーティストが、日本にも世界中にもたくさんいる。公演が終わった後も終電を気にしなくてもいいような、都内のアクセスのいい場所にそういう宿泊施設があったらとてもうれしい。
▼こうして挙げた一つひとつのものは、たとえば今でも個人や会社、劇団や劇場でそれぞれ持っている人たちはいるだろうし、それこそ「頑張ってお前が稼いで手に入れろや」というものではあるのだけど、個人や一つの団体のできることには限界がある。昨年製作した所作台もそうだけれど、せっかくつくったり手に入れたりするのなら他の人にも使って役立ててもらいたい、と思う。演劇なんてやっているのだから、自分ひとりで私腹を肥やしたって仕方がない。選ばれた、限られた人たちだけではなくて、もっと多くの志のある人がいつでも誰でも思いきり演劇をつくり始められるような環境が欲しいな、と思っている。
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◆2024年の年末に『桜の園』ソロ・こごえという作品を上演しました。
◆2024年5月にはじめての野外劇を上演しました。
平泳ぎ本店／Hiraoyogi Co. 第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
2024年 5月17日（金）ー19日（日）
於：戸山公園（箱根山地区）陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡
【公演詳細】
◆2024年5月、上記公演の実施にあたって平泳ぎ本店は戸山公園で野外劇を上演するための所作台（舞台床面）を製作するための資金調達に取り組み、日本全国の73名の方々から535,000円の応援をいただき無事に成功しました。ありがとうございました！
【平泳ぎ本店 クラウドファンディングについて】
「一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。
野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。」
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平泳ぎ本店／Hiraoyogi Co. 第9回公演
『（タイトル近日発表予定）』
2025年 初夏
続報をお待ちください！
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