20240716 動きの指紋

ダンスなんかを観ていると振付家やカンパニーごとに「その人／団体にしかない特徴的な動き」、シグネチャームーブとでもいうべきものがあって、いろいろ見ていると本当に人の動きというのは千差万別なんだなと思う。

▼それなりに継続して舞台を観ているとステージング（場面転換や人、道具の動き）やダンス、あるいは殺陣のシーンなどを見て「ああ、これは〇〇さんの仕事かな」というのが分かってきたりすることもある。動きというのはそれくらい俗人的というか、固有のものだ。

▼そういう動きの違いをもたらしているのはじゃあ何なのかと考えると、単に外形的な動きの違いというだけではなくて、もっと根本的な人や空間に対する捉え方のちがいだったりする。

▼たとえば俳優やダンサーが動きそのものを真似しようとしてあまりうまくいかないとしても、たとえばその人がイメージしているものや感覚というのを聞いて、その通りに頭の中でイメージしてみるとちょっとうまくいったりする。人の動きをつくっているのは骨格や筋肉はもちろん、半分くらいは想像力なのだなと思う。

▼想像力だけは、どのようにしても外から見えないものだ。その想像力だけは誰も奪うことができないし、誰かの想像力に枷をつけたり抑圧したりすることはできない。その見えない想像力が目に見える出力のちがいを生み出す。

▼「イメージを共有する」とはよくいったものだけれど、その想像力の共有の質が高ければ高いほどよりきめ細やかな質感を舞台の上で出すことができる。たとえば台詞は戯曲で読めるし、上演の内容も最悪記録動画で見ることができるとしても、上演の場に居合わせた人たちにしか共有できない”質感”というものがやはりある。実演芸術に携わっている以上、生きている間に”望みうる限り最高の質感”を、出せるようになりたい。

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「一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。
野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。」

一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。 野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。 | MOTION GALLERY

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平泳ぎ本店／Hiraoyogi Co.　第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
2024年　5月17日（金）ー19日（日）
各日18時30分開演（17時45分受付開始・開場）
※雨天決行
於：戸山公園（箱根山地区）陸軍戸山学校軍楽隊　野外演奏場跡
https://g.co/kgs/Ksc4VNJ
【チケット】
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【公演詳細】

第8回公演　戸山公園野外演劇祭参加作品『若き日の詩人たちの肖像』公演情報　詳細版