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平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co. 第9回公演『英雄たち』 公演情報第一弾

平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co. 第9回公演『英雄たち』

作=秋浜 悟史
演出=岩澤 哲野(theater apartment complex libido:)

戸山公園(箱根山地区)野外演奏場跡
https://maps.app.goo.gl/bEea1psenNEsvLzn9

2025年5月30日(金)ー6月1日(日)
毎日18:30開演

◯作品紹介 『英雄たち』

『新劇』1956年11月号にて発表。
秋浜悟史が早稲田大学演劇科在学中、自由舞台の夏休み地方巡演のために書き下ろした作品。
戦後の六・三・三教育を受けた劇作家の最初の登場であった。
敗戦による大人たちの変貌と戦後民主主義の挫折を観たものによって描かれた若い英雄たちの解放された関係は、戦後民主主義による教育を素直に吸収した健康さによって支えられており、当時の読者に新鮮な印象を与えた。
(三一書房 『現代日本戯曲大系 第三巻』解題より 一部抜粋)

◯作家プロフィール

秋浜悟史 Akihama Satoshi
https://playtextdigitalarchive.com/author/detail/319
(戯曲デジタルアーカイブ 劇作家プロフィールより )

1934年、岩手県生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒業。
在学中の1956年に『英雄たち』を発表。
1962年より劇団三十人会に参加し、1967年『ほらんばか』で第1回紀伊国屋演劇賞を受賞。
1969年に『幼児たちの後の祭り』で第14回岸田國士戯曲賞を受賞。
岩手を舞台にした方言を駆使した戯曲が多い。
1994年には全国初の県立劇団である「兵庫県立ピッコロ劇団」の初代代表に就任。
1998年、同劇団で演出をした『わたしの夢は舞う・會津八一博士の恋』が第32回紀伊國屋演劇賞団体賞と文化庁芸術祭賞<演劇部門>優秀賞を受賞。
2005年に逝去。

◯演出プロフィール

岩澤哲野 Iwasawa Tetsuya
theater apartment complex libido:代表。演出家。1990年、千葉県松戸市生まれ、在住。
既存の文学作品を中心に創作活動を展開。これまでの演出作品に『青い鳥』(モーリス・メーテルリンク)、『呉将軍の足の爪』(パク・ジョヨル)、原案として「イソップ寓話」や落語の「たちぎれ線香」、筒井康隆「最後の喫煙者」、画家・板倉鼎、須美子が残した手紙を元にした作品などがある。
2019年に自身のユニットを集団化。団体の拠点を松戸市に定める中で、個人としてもまちづくり会社を通して松戸での活動に従事している。2023年「喫茶スクエア」というまがり喫茶も始めた。
これまでに、静岡を拠点とした地域創造の演劇団体「シアタープロジェクト静岡」に立上げから6年間(2012~2018)、埼玉県富士見市にある公共劇場「富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ」のリージョナルカンパニーACT-Fに3年間(2016~2019)所属し、地域創造の活動に積極的に参加してきた。2018・19年、特定非営利活動法人鳥の劇場が主催する「若手演劇人の作品向上、社会との関係づくり支援事業」に継続して参加。2019年には東京芸術祭のAPAF.Labのメンバーに選出される。
利賀演劇人コンクール2017にて優秀演出家賞(二席)を受賞。BeSeTo演劇祭2018(韓国開催)に日本代表として参加。急な坂スタジオ・サポートアーティスト(2018-2022)。omusubi 不動産 まちのコーディネーター。科学と芸術の丘まちディレクター(2023-)。一般社団法人SOW 代表理事(2024-)

◯主宰コメント 「わたしたちはどこへ行けるのだろうか」

69年前に書かれた戯曲『英雄たち』を上演しようと思いました。
戸山公園野外演劇祭はもともと、コロナ禍によって発表の機会を失った学生たちが戸山公園の方に「ここで演劇ができないか」と打診したことから始まりました。
世界を覆った流行病という大きすぎる障壁を前にしてあらゆる劇場がその活動を止めざるを得なかったときに唯一、当時学生だった彼らが演劇を発表することのできた場所がこの戸山公園の野外演奏場跡地という場所でした。
そうして感染症が落ち着いてみると、たとえば東京では小劇場のつくり手と観客を強く支えてくれていたこまばアゴラ劇場が閉館することになり、東京のみならず全国各地でいくつもの劇場が閉館し、演劇のつくり手たちは作品を自由に発表する場所を失いつつあります。
つくりたいのは、新しい広場であり解放区です。
この公演は、だからそうした決して楽観的には眺められない現実を前にした私たちがこれから先どこへ向かうことができるのかを見定めるための公演です。
秋浜悟史の『英雄たち』は、氏がまだ大学に在学していたころ第一作として発表した作品です。そこに描かれているのは「どこへ向かうかは皆目見当がつかないが、ここではないどこかへ向かいたいのだ」という、若者の鬱屈としたエネルギーです。
東京のみならず日本も、世界も、見通しが決して明るい訳ではありません。
それでもなお。
何かがこの社会を変えていく可能性があるのだとすれば、それは広場に集まる人々、彼ら/わたしたち自身ではないでしょうか。
かつてロマンロランは言いました。「広場に一本の杭を立てろ。そうすれば祭りが始まる」と。
黙っていたって、誰かがこの状況を打開してくれる訳ではない。
だから、どうですか。そこに飾られることになる花がどんなものだか、一緒に確かめてみてはくれませんか。

平泳ぎ本店 主宰 松本一歩

◯問い合わせ

平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.
担当:松本
MAIL hiraoyogihonten@gmail.com 
TEL 090-7860-5600
〔Blog〕 http://hiraoyogihonten.com
〔Twitter〕 @hiraoyogihonten
〔note〕@hiraoyogihonten

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