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20250114 2015年から、2100年へ。

新しい学校に入った。私自身30代も半ばなので、クラスの人たちを見回すと結構年齢も上の方になる。2015年から始めた自分のカンパニーもなんだかんだで今年で活動10年目を迎えて、「そんなに大した実績もないし…」という自分の認識とは別に、周りから見たら「東京で10年間活動を続けた人」ということにはなってしまう。自分がこれまでに学んできたことは一度忘れて、新しい気持ちで学び直したいな、と思っている。

▼新しい場所へいくことはいつも緊張する。30代も半ばとはいえ、新しい場所や新しい人と出会う時にはいつだって緊張する。新しいクラスで出会った人たちは自分より全然若い、20代の人たちも多い。そういう人たちからうざがられないかな、面倒なおじさんだと思われないかなと思ってヒヤヒヤしている。5年から10年歳が違うだけで見えている景色や当たり前だと思っている前提もまったく異なる。自分はもうすこしずつ面倒なおじさんに近づいて行っている。

▼少しでも学ぶことをやめたら、自分の常識を更新することをやめたらもうすぐに老害になる。そこは待ったなしだと思っているから、一生懸命勉強し続けないといけない。プライドも何もかなぐり捨ててゼロから学び直さなければ、という気持ちでいっぱいでいる。いつだって学ぶことは楽しいし、好きである。ビビりすぎて消極的になりすぎてもいけないから、自分のこれからやらなければならないことを冷静に書き起こしたりする。

▼2015年から始めた劇団で、その時私は26歳だった。あれから10年が経った今年、2025年で36歳。2035年には46歳で、2045年には56歳。当たり前のことだけれど、いくら人生100年時代だと言ったって永遠に生き続けられるわけではない。私はたぶん、(よほど医療技術に革新が起きたりしなければ)22世紀を見ることができない。限られたこの一回きりの人生で、何を成し遂げられるのかを冷静に考える。

▼本当の意味で日本で劇場文化が根を張って、たとえばヨーロッパや欧米に比べても遜色のない水準に達するまでは冗談抜きであと100年は掛かると思っている。いろんな人がそうインタビューや著作の中で言っているのを見たり、聴いたりしてきた。そのことをそんなに悲観的だと思っていない。実際そうだと思う。革命が起こって、いきなり3年や5年で演劇を取り巻く状況が激変するなんて思ってはいない。それにこれからたぶん、この国は経済的にも確実に衰退していくことは間違いがない。

▼生まれた時代を選ぶことはできない。この先大きな戦争が起こって、信じていたものが跡形もなくなったり、国の形がなくなるようなことが起こったりするかもしれない。そして私は永遠には生きられない。それでもたとえば2100年を迎えた時に、その時舞台をつくろうと思ってくれる人たちにちょっとでもいい環境を残したい、と思う。「演劇をやっていたら食えない」とか、そういうずっと言われ続けてきた当たり前をたった一つでも変えて、少しでも豊かな方向に変えていきたい。大それたことだと思う。その力が自分にあるのかと考えると不安でたまらなくなる。それでも。

▼願いも理想も私の中にある。それをなかったことにはできない。自分ひとりでは叶えられないことを、100年かけて成し遂げる。そういう営みのことを美しいと思う心が自分にはある。だったら一度きりの人生、せめて自分にできることはすべて、悔いなく一生懸命やり遂げたい。夢を叶えるために、思いっきり勉強したいと思う。

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◆2024年の年末に『桜の園』ソロ・こごえという作品を上演しました。

◆2024年5月にはじめての野外劇を上演しました。
平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co. 第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
2024年 5月17日(金)ー19日(日)
於:戸山公園(箱根山地区)陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡
【公演詳細】

◆2024年5月、上記公演の実施にあたって平泳ぎ本店は戸山公園で野外劇を上演するための所作台(舞台床面)を製作するための資金調達に取り組み、日本全国の73名の方々から535,000円の応援をいただき無事に成功しました。ありがとうございました!

【平泳ぎ本店 クラウドファンディングについて】
「一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。
野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。」

◆本日もご清覧頂きありがとうございます。もしなにかしら興味深く感じていただけたら、ハートをタップして頂けると毎日書き続けるはげみになります!

◆私が主宰する劇団、平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co . では向こう10年の目標を支えて頂くためのメンバーシップ「かえるのおたま」(月額500円)をはじめました。
メンバーシップ限定のコンテンツも多数お届け予定です。ワンコインでぜひ、新宿から世界へと繋がる私たちの演劇活動を応援していただければ幸いです。
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平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co. 第9回公演
『(タイトル近日発表予定)』
2025年 初夏

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