「それ」と「それらの名まえ」は、同じではない。
肺に穴が開き、呼吸停止、心臓停止、脳波の停止、という「型・形」は、似通っているかもしれませんが、死を迎えるその「姿」は、一人一人、唯一のことでしょう。
感染しなくとも、いずれ私たちは、唯一の死を迎えます。
「死」という記号・コトバは、「型・形」につけられたものであって、私たち一人一人の、生も死も、名付けようのない唯一のできごとだと思っています。
無無明亦無無明尽 無老死亦無老死尽
死ぬけど、死はない 老いるけど、老いはない
ヘレンケラーの自伝を通して、「死」という記号の形、姿について考えます。