国家運営はまさに「教育」
新型コロナ対策、欧米には日本を「ミステリー」と呼ぶ声もあるそうです。
日本の新型コロナ対策、初動や検査体制に問題があったのかもしれませんが、結果的には感染爆発を回避しました。
教育の観点から見ると、日本の戦い方は良かったのではないでしょうか。
3月、新型コロナが中国で猛威を振るった頃、中国の強制的に行動を制限できる権威主義国家は、短期間でのウイルス封じ込めには、有利だと思いました。
しかし、その後の日本の「強制力のない」自粛制限には、賛成です。
教育・人財育成の観点から見て、人々への「強制」は、目先の効果は得られても、最終的には人を幸せに導かない、人財を育てない、持続可能な効果・発展を得られないやり方だからです。
外出した国民や、営業したお店に対する罰則、イコール、従業員や生徒をルールで縛る。
➡罰則を避けることが行動の目的となる
➡➡自発的に物事考え行動する能力が退化する
➡➡➡人財としての能力・魅力が失われる
➡➡➡➡成果を出しにくい人財になっていく。
「見えないウイルスが誰かを傷つけることを避けるために、自分は自粛を選ぶ」ではなく、「罰則を避けるために、自粛せざるを得ない(バカバカしい)」という、何のための自粛かを正しく理解できない考え方を生み出しやすくなります。
そのような考え方をもつ国民に支えられる社会・経済活動が、その国を創っていきます。
国による「国民の扱い方」が、その国を創ります。
=会社による「従業員に対する尊重・信頼・配慮」が、その会社を創ります。
=学校による「生徒に対する尊重・信頼」が、信頼関係に基づく校風を創ります。
=親による「子供に対する尊重・信頼」が、親も属する社会の未来を創ります。
それなら、権威主義国家も、罰則を設けず、国民を信頼すれば、うまくいくのか?
それは、違うかもしれません。
これまでに築いてきた信頼関係・人財の基盤力がなければ、難しいでしょう。
日本は、歴史を通し、人財の基盤が高い国のひとつかもしれません。
私は、日本人には道徳心があり、分別があり、知性があると思っています。
そのように国民が育っていく土台・環境が、
この国には根付いていたのだと思います。
この地盤を創った過去の人々に、ただただ感謝です。
人は、親を選べません。
人は、国を選べません。
私は、日本に生まれて幸せです。誇りです。
この、目に見えない基盤を無意識に手に入れた私たち多くの日本人は、
この基盤がもつ力を、これから各自の環境で活用していき、
世界の役に立てていけば良いと思います。
権威主義国家のロシア政府筋は、政権が生き残るためには、将来、中国に助けを求める等と言っているとのこと。
どうか、人々のもつ力と心を信頼し、伸ばす国が、世界人口の多くを占める国であってほしい。
または、世界を優しく導く国になってほしい。
今後世界が、「民主陣営」対「強権陣営」などとなった場合、日本は民主体制のコアになれると良いですね。
そして、新しい時代を創るリーダーは、これまでのように、
インパクトと力をもつ人ではなく、
多くの人に恐れられ、カリスマ性がある人ではなく、
身近な人々や自分の幸せばかりを強く追求する人ではなく、
心の豊かさより、頭脳と実績が目立つ人ではなく、
権力と承認を、統制に使う人ではありません。
「実るほど頭を垂れる稲穂」であり、
「これからの時代のかっこいい」を特徴にもつ人です。
そして、そのような人と共に、組織や社会を創ることが、
グローバル教育的にも、世界の平和的にも、理想だと思います。
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