【インタビュー】飛鸞のリーダー「森雄太郎」とは何者か? (前編)
今から7年前、27歳の若さで森酒造場に戻り、そこから様々な苦労を重ね、飛鸞をつくりあげた五代目蔵元杜氏の森雄太郎。
今の飛鸞は、五代目蔵元杜氏の存在無くしてはあり得なかったでしょう。
今回は、五代目蔵元杜氏 森雄太郎のこれまでの道のりや想いを伺いました。前編では、幼少期から学生時代における、彼のバックグラウンドに焦点を当てた内容となっております。
そして後編では、酒類総合研究所での研究、浦霞を醸す(株)佐浦での修行時代、そして森酒造場に戻った後にフォーカス。
飛鸞の中心人物である森雄太郎とはどんな人物なのか?その魅力に迫ります。
平戸、酒蔵に育まれた幼少期
ーーー森さんはどのような幼少期時代を過ごされていたのですか?
森:酒蔵の息子特有なのかもしれませんが、幼い頃は酒蔵の中で遊びまわることが多かったですね。
例えば、酒造りで用いる台車や道具に乗り酒蔵中を駆け回るなど、今思うと大分アクティブな子供だったと思います。
また、蔵人の方が当時は3-4人くらい当時はいらしゃったので、その方達によく遊びにお付き合いただきました。そういった意味で、僕にとって森酒造場は、幼い頃の思い出が詰まったかけがえない場所です。
近くの川や海に行って、カニを捕まえに行ったりもしていましたね。家に篭って遊ぶみたいなことは少なく、外で体を動かして遊んでいました。
家庭環境としては、うちは昔、酒造業以外にもコンビニや酒屋などを行っていたことから、両親はかなり忙しくしていて、特に冬場なんかは中々時間をつくってもらうことが難しかったですが、夏場はよく家族旅行に行ったのを覚えています。
なので、家族に愛されながら、平戸、森酒造場に育まれながら幼少期を過ごしていました。
ーーー当時から、蔵を継ぐことは意識されていたんですか?
そうですね、小学生の頃から「社長になる」とふざけて言っていましたね。
ただ、跡取りは僕が長男で、あとは妹しかいなかったので、当時から「自分が継がないといけないよな」とは薄々感じていました。
何か、具体的なエピソードがあって「家業を継ぎたい」と考えていたわけではないのですが、成長していくにつれて自然とその進路を歩んでいましたね。
何より、幼い頃からの思い出の場所である酒蔵が、自分の代で無くなってしまうということは到底受け入れられなかったので、今ほど強い気持ちではありませんが、当時から将来は自分が蔵を継ぐということは考えていました。
中高時代、部活、漫画
ーーー青春時代に影響を受けた人物や出来事などはございますか?
そうですね、これといった具体的な人物で影響を受けた方は特にいなくて。
ただ当時は、漫画はかなり読んでいて、人物や出来事という訳ではないのですが、その影響は少なからずあるかもしれませんね。特にジャンプの作品は、かなり熱心に読んでいました。
ーーー森さんが最も影響受けた漫画はどんな作品ですか?
一つ挙げるのであれば「HUNTER×HUNTER」がものすごく好きでしたし、今も好きな作品です。
何とも言い難い、読めば読むほどのめり込んでしまうようなストーリー・キャラクター設定が好きで、連載開始当初、まだ小学生だったのですが、当時から夢中になって読んでいましたね。
ーーーHUNTER×HUNTERですか。私も好きですが人によって好みが分かれる作品ですよね
良い漫画って、主人公だけでなく悪役までスポットライトが当たっていると思っていて、主人公のゴンだけじゃくて、幻影旅団の団長が好きな人もいるし、ヒソカが好きな人もいるし、そういった形で、キャラクターひとりひとりに思わず好きになってしまう深い背景がある。
それに加えて、ストーリーも信じられないほど細かく設定されていて、その掛け算に魅了されていました。
特に印象に残っているのが、初めて幻影旅団が登場したタイミングで、オークション会場で会場の人たちが皆殺しにされてしまうシーンは衝撃的でしたね。
幻影旅団のメンバーそれぞれのキャラクターの魅力、それまでの細かいストーリー設定の上にここまでやるか?という思わず手に汗握ってしまうような残虐な展開に、当時、圧倒されたことを覚えています。
ーーー部活動なども熱心に取り組まれていたんですか?
そうですね、中学高校大学と、ずっとバスケをやっていました。土日も練習してかなりストイックにやっていましたね。
ただ、指導者が当時少なかっため、かなり難しい部分もありましたが。
中高時代は、勉強を熱心にやるというよりは、部活動であるバスケに力を注いでいましたね。
将来に向けた進路選択
ーーー具体的な進路はいつ頃から考えられたんですか?
高校に入学した頃からですね。勉強は中の中という感じだったのですが、在学していた高校が僕が入学したタイミングで理数科が新設されまして。
そのタイミングから強制的に勉強頑張らなければいけない環境に変わりました。興味があって頑張っていたというよりは「やらないとやばい!」という状況で、授業の進むスピードが早かったので、必死についていくような状態でした。
その中で、何となく「醸造系の学部学科がある大学」に行きたいなと考えていて、ただ農大は自分としては避けたかったのと、大学からは長崎を離れて一人暮らしをしたいと思っていたので「酒類総合研究所」での研究ができる「広島大学」を目指すことを、高校3年生のタイミングで決意しました。
僕は、逆算して何かを目指してきたというよりは、その場その場の自分の想いに忠実に生きていて。
実は、大学の進路なども、昔から計画立てて目指したというよりは、選択を迫られたタイミングで、考えて取捨選択をしただけなんですよね。
それは、大学の進路だけではなく、就職先もそうですし、現在も、目の前にあることに全力で取り組むことが、結果的に今の自分を形作っているのではないか?と考えています。
そういった意味では、中高の頃、ましては幼少期の頃、自分の酒蔵がどういった状況だったのかなんて、知る由もなかったし知ろうともしていませんでした。なので、当時から「家業を救う」ことから逆算して、進路を選んだ訳ではなかったです。
具体的に「ここまで酷い状況なのか…」と知ることになったのは、それこそ修行を終えて蔵に戻ってきた20代後半のタイミングだったので。
(後半に続く)
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