【10/7発売】穏やかな柑橘感「飛鸞 神楽」
飛鸞の中でもフルーティーな要素が強く、口に含んだ時に感じる飛鸞らしい酸味と甘みが特徴的な「HIRAN神楽」。
平戸神楽のように、伝統的に長く嗜んでもらえるような飛鸞をつくりたいという思いが込められています。
今回のnoteでは、「神楽」の味わいや開発ストーリーを五代目蔵元杜氏 森 雄太郎にお伺いしました。
「神楽」のお買い求めは全国の飛鸞販売店にて。
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神楽の味わい
ーーー早速ですが、今年の神楽の味わいの特徴を教えてください!
森:ひと言で表すと穏やかな柑橘感を感じる味わいです。グレープフルーツのような柑橘系なお酒を作ろうというコンセプトからスタートさせました。
生酒だとグレープフルーツサワーのような感じでしたが、今回は火入れなので、生と比べるとガス感が少なく穏やかな柑橘感が味わえるようになっています。
ーーー香りは飛鸞の中でもフルーティーさを感じやすいですよね。
森:そうですね。柑橘系の香りのほかには、南国感のあるパイナップルのような香りもします。看板酒にこまるなどに比べたら圧倒的にフルーティーさを感じる飛鸞ですね。
ーーー今回は火入れとのことですが、なぜ火入れにされているのですか?
森:秋の食材の豊富な時期にはガス感のあるものより、落ち着いたテクスチャーのお酒の方が食中酒として楽しんでいただけると思い、あえて火入れにしています。火入れの神楽は今年で最後になりますので是非手にとっていただきたいですね。
地域性を追求して辿り着いた山田錦
ーーー今回の酒米は山田錦ですが選定された理由をお伺いしたいです。
森:実は一番最初に神楽を作ったとき(神楽という名前になる前)は、五百万石を使っていたんです。当時は神楽をどの酒米で作ろうか悩んで看板酒にこまるとの差別化という意味でも他の酒米にしたく、精米所にお願いして買えたのが五百万石でした。
それで作って定番化してきていましたが、平戸産のお米を使ってやっていこうと考えた時に、五百万石ではなく今後長く使っていける平戸でも作られている山田錦を神楽の酒米にしようと決めました。
きっかけとしては、神楽の出したい味わいにあわせて山田錦を選んだというより、自分たちの地元のお米で地域性のある酒造りを追求した結果、山田錦を選んだという感じですね。
ーーー今期の神楽でも平戸産の山田錦が使用されているんですか?
森:ありがたいことに、神楽の供給が増えていくにつれて全量平戸産の山田錦を使うのが難しくなってきている状態です。今は他の産地の山田錦と、平戸産の山田錦を合わせて使用しています。
神楽と平戸の繋がり
ーーー毎回、飛鸞のお酒は平戸に関わりがある名前がコンセプトになっていますが「神楽」にはどんな意味が込められているんですか?
森:平戸神楽という国の重要無形民俗文化財に登録されている伝統的な神楽が由来です。平戸神楽のように、伝統的に長く嗜んでもらえるような飛鸞をつくろうということで、定番の「にこまる」とは別軸で大事な定番商品として生まれたのが「神楽」です。
製法では、今では定番になりつつありますがまだ珍しい白麹を使うなど、新しい取り組みを用いていて、日本酒の新しい定番を作る気持ちで立ち上げました。
白麹を使った神楽
ーーー白麹を使おうと思ったのも、飛鸞の新しい取り組みの一つということだったんですね!
森:そうですね。元々神楽を作り始めた当時は白麹のお酒が少なかった印象でした。そんな中で、自分自身も白麹のお酒を飲んでみて、飛鸞が白麹の可能性を最大化できるのではないか?と考え一度チャレンジしてみたのが始まりです。
出来上がりを飲んでみたときに、にこまるのスタンダードとは違う形で理想の味わいが表現出来ていて、飛鸞の看板酒としてのポテンシャルがあるなと感じたので、飛鸞神楽としてデビューさせました。
かなり試行錯誤して生まれましたね。まだまだ今も試行錯誤中ですが(笑)
ーーー白麹を使った酒造りの難しさはどういったところで感じますか?
森:甘みと酸みのバランスが難しいと常々考えています。白麹の良さを出しすぎてしまうと、味わいが酸一辺倒になってしまうんです。
甘味と酸味のメリハリを作ることで、甘味が程よくありつつも酸味が下で支えてくれて、フィニッシュは綺麗に広がって消えていきます。
日本酒の中に感じる酸味は、酸といっても乳酸と白麹の酸では違います。個人的には、穏やかなまるい酸でじわっと広がるのが乳酸、逆にわかりやすい酸を感じるのが白麹だと位置付けていて、甘味のバランスを取るのがすごく難しかったです。数字だけでは判断できない官能的なバランス部分もあるので、甘酸のバランスを取るのはまだまだ難しいですね。
今年の神楽の味わい
ーーー最後に5BY(今期発売)の神楽では昨年と比較してどういった味わいになっているか教えてください!
森:4BYでは、酸が強めに出ていて比較的単調な味わいになってしまったという課題を感じていました。あとは、ガス感や苦味が強かったので全体的に柑橘感は感じやすかったのですが、少し若々しい印象だったかと思います。
5BYの神楽では、甘味をしっかりめにだすことで、白麹の酸味とのバランスをより強く意識しています。4BYの荒々しさと比べて、5BYは起承転結がわかりやすくきれいにまとまっている印象です。
お客様の声を聞いても、ガス感の強い方が好きな方、バランスの取れている方が好きな方、三者三様で醸造年度によって好みが色々分かれるのもまた面白いところですし、難しいところでもあると感じています。是非、昨年飲んでくださった方にも、今年の神楽を味わっていただきたいですね。
ーーーありがとうございます。常に試行錯誤して味わいを研究されている飛鸞の取り組みが感じられるお酒だと実感しました。
次回のnoteでは、「神楽」の味わい方に焦点をあてて、おすすめのペアリングなどもお伺いさせていただきます。お楽しみに!
神楽 10/7 全国の飛鸞販売店で解禁
「神楽」のお買い求めは全国の飛鸞販売店にて。
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季節限定酒ですので、ぜひこの機会にご賞味いただけますと幸いです。
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飛鸞は、国内だけではなく世界に羽ばたいていくブランドを目指しております。そのため、今まさに『人の力』がより重要になる段階に差し掛かっています。
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